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フォトリアルなCG「女性のポートレート」のメイキング

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ステップ4:UV

UV はいくつかのパッチに分割されています。パッチ数を少なくしたかったので(※ZBrush ではマップの書き出しに時間がかかるため)、左右の手足には同じUV空間を使います。一方で、別々にした場合にシーム(継ぎ目)をいじる必要はありません。洗練段階で書き出したときに壊れた UV がありましたが、修正は簡単でした。UV の細かいところでは、同じだけのトポロジが必要です。Morphix というスクリプトを使えば、リファレンスメッシュと一致するように頂点を再配列して、UV を修正できます。機能は異なるものの、MayaGeometryWalker も役立つことでしょう。

ステップ5:シャツ

衣装パターンは、ベースモデルを Marvelous Designer に読み込んで作成すると良いでしょう。ディテールを ZBrush で作成、Substance Painter で法線(ノーマル)マップをベイクします。縫い糸の部分は切り離し、3ds Max でシャツメッシュから抽出したスプラインに沿ってクローンを実行(Itoo Software の Clone Modifier(クローンモディファイア)+[パス変形(WSM)])。ディスプレイスメントを使わないので、メッシュの位置調整は簡単です。ディテールは、シェーダに追加した包括的なしわマップで生成しています。

シャツ

ステップ6:テクスチャリングとシェーディング

MARI でテクスチャをペイントするときは Beat Reichenbach氏のスクリプトが便利です。図を見れば、全身のラフなカラーリングから、手動でペイントしたシミやそばかすのディテールまで、肌のテクスチャの組み合わせが分かります(※アルファを2つ作成:freckle alphas / 私のウェブサイト からダウンロード可能)。ZBrush で書き出したディスプレイスメントマップもミックスしています。こうして不規則な肌の色で表現できます。シェーダの別のマスクで化粧(makeup)を追加。その後、再び、MARI の[Warp]ツールと[Smear]ツールでペイントします。繊細なディテールのディスプレイスメントには、MARI で作ったマスクで調整したプロシージャルノイズを試しました。シェーダの設定については、フォトリアルなデジタルアクター制作プロジェクト Digital Emily をチェックしてみてください。反射は基本的に SkintMtl と VrayMtl をブレンドし、ヘアは VRayHairMtl を適用、縮れ毛のために少しだけ透明にします。

テクスチャリングとシェーディング

ステップ07:ヘア

ポニーテールは 3ds Max でスタイルを決めて、他の部分は ZBrush の FiberMesh で作成。その後、スプラインを書き出し、Ornatrix 用のガイドにします。ポニーテールやうぶ毛などは、別オブジェクトに分けます。1つのオブジェクトとして作業するよりも、縮れ毛や毛束用にさまざまな設定を施した Ornatrix オブジェクトを複数組み合わせた方が簡単です。まつ毛は手動で配置しています(インスタンス化して湾曲、先細りにしたオブジェクトを複数使用)。

ヘア

ステップ08:仕上げ

シンプルに留めることを念頭に置いて、ライトの設定を試しましょう。まず、寒色のキーライトを上部に入れると、顔の造作に見栄え良い影ができます。次に、暖色のソフトライトを右に追加、下部からちょっとした反射光が出るようにリフレクタプレーンも追加します。この部分は重要で、鑑賞者が注目する焦点となり、キャラクターのムードを演出できます。最後に Photoshop で色とコントラストを補正し、[フィールドぼかし]で被写界深度を加えて最終ルックは完成です。

ステップ09:アドバイス

プロジェクトで長時間作業をするときは、途中で休憩を入れ、新鮮な視点を保つために、別の作業をしてみましょう。アーティスト仲間にフィードバックをもらうのもお勧めです(友人の助けにいつも感謝しています!)。特に、目は重要で、その不完全さ、左右非対称(アシンメトリ)といった小さなことが積み重なり、キャラクターに真実味が出ます。そして、おそらく、最も重要なことは、作品を完成させて、その知識を応用・拡大できるような次のプロジェクトに移ることでしょう。

クレイレンダリング

最終イメージ

編集部からのヒント

フォトリアルなCGキャラクターの制作テクニックを学習するリファレンスには、書籍『3Dアーティストのための人体解剖学』『MAYA キャラクタークリエーション』をお勧めします。


翻訳:STUDIO LIZZ (Nao)
編集:3dtotal.jp

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