ダイナミックな構図:面白い焦点のあるシーンのデザイン

14 キャラクターを仕上げる

レイヤーパネルの1番下にたどり着くまで、1つずつ作業していきます。そうすれば、最終的にキャラクターを完全に描画できます。ここで、マスキングプロセスで起こりうる問題に取り組む必要があります。まず、マスクレイヤーで作業したため、レイヤーのエッジがすべてシャープで似通っている可能性があります。そういったエッジをぼかしてにじませ、少し面白味を出しましょう。これには[指先ツール]が最適です。

次に、イメージ全体を観察、要素間のライティングに矛盾がないか再確認しましょう。影になる側の各領域は十分に暗いでしょうか? また、光が当たる側の各領域は十分に明るいでしょうか? ライティングに一貫性がないと、イメージ全体が雑然として不自然に見えるので、必ず確認してください。

図14:キャラクターを仕上げるときはライティングを再確認し、エッジを滑らかにすることが大事です

15 煙などのトリック

私はいつも、天候や煙など環境のディテール要素は最後まで加えません。理由は、それらのエフェクトが視野をゆがめて、その下にある間違いを見えにくくするためです。しかし、最後にエフェクトを追加すると、イラストがグッと良くなります。

この例では、降雪を追加しています。キャラクターを後景に溶け込ませ、後景のディテールと毛皮の服の両方を引き立たせるのが目的です。雪は彼女の周囲を取り囲み、構図の中にあるものすべてをまとめる役割を果たします。最終イメージを確認してください。

図15:最終イメージ

※本チュートリアルは、書籍『Photoshop で描くSF&ファンタジー』からの抜粋です

 


編集部からのおすすめ:人体を描く&造るテクニックの上達には、書籍『コンセプトアーティストのための人体ドローイング』、説得力のあるキャラクターをつくるには、書籍『Photoshopで描くキャラクター』をおすすめします

 


翻訳:STUDIO LIZZ
編集:3dtotal.jp