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レベルアップのために:新年度/新学期、アーティストのための 7つのヒント

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新年度/新学期は レベルアップのチャンスです。米国 Sucker Punch Productions のキャラクターアーティスト Emre Ekmekci氏が、アーティストとしての成長に役立つヒントを紹介します


Emre Ekmekci
キャラクターアーティスト


はじめに

私たちアーティストは、デジタル/アナログ、分野にかかわらず、自分の習慣やコンフォートゾーン(居心地の良い領域)に縛られる傾向があります。「自分には順応性がある」と思っていても、「習慣」にとらわれると その妨げになることでしょう。アーティストとしての「習慣」は、必ずしも それ自体が悪いわけではありませんが、常に改善・変化させる余地があります。

以下に提案する 7つのヒントは、技術や効率を高めるのに役立つ 新年度/新学期への抱負、アドバイスです。あなた自身の手法や使用メディアに合わせ、自由に調整・適用してください。

01. 毎週/毎月、作品を完成させる

できれば 毎週、新しい作品を作って完成させましょう。習作でも手の込んだ作品でも構いません。ポートフォリオ作品である必要はありません。「1週間で小さな作品を制作」あるいは「1か月かけて大きな作品を制作」してもよいでしょう。

目的は「完成させること」です。多くのアーティストは、新しい作品に着手しても、何らかの理由で未完のまま終わってしまいがちです。ポートフォリオ作品と同等の品質でないにしても、作品を最初から最後まで仕上げる習慣を身につけると、ワークフロー全体に慣れ親しみ、全体像をつかみ、そして、時間を より上手く管理できるようになります。

「習うより慣れろ」と言いますが、毎週、最初から最後まで作品を制作しておけば、それと同じことを任される実際の仕事に向けた準備になり、品質管理や時間管理に関する能力も改善します。もしあなたが、プロダクションパイプラインの一部として作業し、作品全体の制作に関わっていないとしても、何度も自分で制作をしていれば、制作パイプラインにおける次の作業者が期待するものを正確に把握できるようになるでしょう。

クリーチャーの手(習作)

衣服とポーズ(習作)

02. 一度、居心地の良い領域から抜け出してみる

誰しも、大好きで慣れ親しんだ題材を扱う方が良い作品になりがちです。しかし、必ずしも、実際の仕事が自分好みの題材であるとは限りません。馴染みのない、これまでと全く異なる何かを依頼されることもあり、それでも、高品質の作品を期日どおりに納品することを求められます。

こういった予期せぬ出来事への備えには、先にさまざまなものを経験して、いざというときに、その扱う内容に関する知見が既にあるといいでしょう。そうすれば、普段と異なるマインドセット(考え方)になり、いい意味でやりがいを感じて、創造力を発揮するのに役立ちます。さらに、ポートフォリオに変わった作品があると、採用担当者や同僚に対して、あなたには柔軟性があり、変化を受け入れやすいと示すことができます。

03. 新しいソフトを習得する

いつものワークフローに上手く溶け込むような 新しいソフト / プログラムを習得しましょう。大抵、同様の機能を持つプログラムは複数あり、それぞれに強みと弱みがあります。プログラムというものは通常期待通りに動作しますが、予想外のことやエラーが発生することも必ずあります。自分のツールとして機能する、信頼できるバックアッププログラムがあるとよいでしょう。私は、結果を比較して最適なものを選択するためだけに、場合によっては、3種類のソフトで法線(ノーマル)マップのベイクを行います。こうすれば、非常に贅沢な選択肢が生まれます。

04. 個人制作の時間をつくる

空き時間に個人制作をするのは、技術を磨くのに最適な方法の 1つです。学習体験だけでなく、ポートフォリオ目的にも適しています。毎週行う習作や実践とは別に、1ヶ月から数ヶ月程度を要する長期プロジェクトにも取り組んでみましょう。世の中には多くのチュートリアルがあり、同じ結果を得るのにも さまざまな方法があります。これまで何らかの理由で実現できなかった手法を、じっくり学習してください。どれだけ時間をかけても良いので、最高の結果を出し、そのワークフローと意識の持ち方を身につけましょう。1度実行すれば、次回はもっと素早く行えるようになります。

05. 野外活動に参加して、リファレンス写真を撮影する

あまり関係ないように思われるかもしれませんが、実は、自分の身体的・精神的健康のために覚えておくべき最重要事項の 1つです。ほとんどのアーティストは 1日中座っています(たまに立って歩いたりしますが)。これは、筋肉や体の構造、そして 心の健康を害します。

コンピュータや毎日扱うアート関連のものから離れ、(特に屋外で)まったくちがったものに集中すると、精神的な燃えつきを防ぐことができます。そして、心をすっきりさせた状態で、仕事にも取り組めるでしょう。野外活動おける もう1つの最適なことは、自然のリファレンス写真の撮影です。自然の形や色は、多くの人々の作品に深いインスピレーションを与えます。それは、自分のビジュアルライブラリを広げる素晴らしい機会にもなることでしょう。

06. イベント/ワークショップ/勉強会を開催する

他の人のアート活動を待つ代わりに、あなた自身で企画しても良いでしょう。そうすれば、より真剣に取り組めるだけでなく、他のアーティストたちと交流する中で、コミュニケーション能力や社交性を磨くことができます。これは、プロとしての作業環境にとって重要です。コンテストやワークショップである必要はありません。週1回 友人たちと集まってスケッチしたり、意見や手法を交換したりするだけの勉強会など、小規模なものでも良いでしょう。

07. 講座やワークショップに参加する

自分より経験豊富かどうかにかかわらず、他のアーティストから さまざまなことを学ぶのは、新しい情報や技術を取り入れる良い方法です。オンラインやオンサイトの講座を受けたり、チュートリアルを見たり、あるいは、ワークショップに参加してもよいでしょう。そこで、あなたが使っているツールを、他の人がどのように使っている観察してください。さまざまな手法から、自分の技術に関する新しい知識を学ぶことができます。教えられたことに そのまま従う必要はなく、その手法を変化させ、自身のワークフローに取り入れて効率化してみましょう。

 


翻訳:STUDIO LIZZ (Atsu)
編集:3dtotal.jp

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