【インタビュー】お気に入りのイラストを忠実に3Dに:3Dキャラクターアーティスト Alexandre Mougenot 氏

フランスの 3Dキャラクターアーティスト Alexandre Mougenot 氏 が、そのポートフォリオや作品を紹介します


Alexandre Mougenot
3Dキャラクターアーティスト|フランス


Mopa(旧Supinfocom Arles)を卒業した Alexandre Mougenot(アレクサンドル・ムージュノ)は、ZBrush を得意とするリード 3Dキャラクター アーティストです。最近の仕事ぶりを見る限り、順調にその道を歩んでいるようです。

Q. 自己紹介をお願いします

Alexandre Mougenot です。南フランスに住み、MoPa(旧Supinfocom Arles)の CGアニメーションコースを卒業しました。現在はトゥールーズの TAT に所属しています。学生時代は、ZBrush に特化したCGキャラクターやクリーチャーのアーティストを目指していました。3ds MaxMayaSubstance 3D PainterMarvelous DesignerOrnatrixV-RayPhotoshop などのソフトウェアも大好きです。

「Dwarf in a tree(木の中のドワーフ)」 - MoPa で友人と作成したショートフィルム「Flambe」より

★Flambe - Wish Card 2019(32秒)

Q. 「Little Gladiator」の制作ワークフローをおしえてください。アイデアはどこから得ましたか?

学校では、気に入ったイラストを忠実に再現するという課題がありました。そこで 私は、ArtStation Challenge の優勝者である Hua Lu の素晴らしいアートを基にサムライをモデリングしました。この課題によって、私は ZBrush の素晴らしいワークフローを見つけ出し、より整然と作業できるようになりました。このワークフローのおかげで、ZBrush、Maya、V-Ray、Ornatrix、Substance 3D Painter、Photoshop を使って、「Little Gladiator (小さな剣闘士)」を素早くスカルプトすることができました。

「Samuraï (サムライ)」(コンセプトアート制作:Hua Lu)

Q. 制作で苦労したことはありますか? 新しい学びはありましたか?

「Little Gladiator (小さな剣闘士)」にはいくつかの課題がありました。1つめは「トラをカートゥーン風にスカルプトすること」でした(それまで、やったことはありませんでした)。四足歩行の動物の解剖学について多くのことを学べたので、良い経験になりました。2つめは「ポージング」で、両キャラクターの交流を表し、1つのイメージとして生命を吹き込みました。

そして、3つめの大きな課題は「トラのファー(毛皮)」です。キャラクターにファーをスカルプトしたのは初めてでしたが、とても楽しめました。それは、私の新しいキャラクターにもインスピレーションを与えてくれました。

「Little Gladiator (小さな剣闘士)」(コンセプトアート制作:Luigi Lucarelli)

★Little Gladiator - Breakdown(11秒)

Q. ポートフォリオをアップデートする秘訣・ヒントがあれば教えてください

私はウェブサイトを持っていて、常に最新に保っています。プロジェクトが終わると、すぐに投稿しています。デモリールに備え、すべてのファイルをきれいにしておくことが重要だと思います。ポートフォリオは、いつでも見せられるように準備できています。

「Realistic Kyogre (リアルなカイオーガ)」(ファンアート作品/ コンセプトアート制作:友人のRJ Palmer)

★ショーリール:Alexandre MOUGENOT - Showreel 2022(1分21秒)

Q. 近年の作品についてお聞かせください

学生時代はチームでショートフィルム「Flambe」を制作し、卒業制作では「Make A Wish」に取り組みました。自由な時間には、さまざまな課題を持ったキャラクターをたくさんスカルプトするつもりです。才能ある友人たちとコラボレーションして、さらにスキルを向上させたいですね。

★Make A Wish(50秒)

「Magician (マジシャン)」(コンセプトアート制作:Denis Zilber)

スタイルを模索した作品「Girl」(コンセプトアート制作:Meybis Ruiz Cruz)

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編集:3dtotal.jp