【インタビュー】自分を追い込み、ベストに仕上げる:フリーランス 3Dアーティスト Bondok Max 氏
エジプトの フリーランス 3D アーティスト Bondok Max氏 が、その制作ワークフローやインスピレーションについて語ります

エジプトの フリーランス 3D アーティスト Bondok Max 氏 は、ルックデベロップメント、ライティング、環境/アセット モデリングに重点を置いており、常に向上心を持ち続けています。
Q. 自己紹介をお願いします
こんにちは! 名前は Bondok Max。エジプトで生まれ育ち、長年にわたり、3Dアーティストの仕事に情熱を注いできました。今は フリーランス 3Dアーティストとして働いており、ルックデベロップメント、ライティング、および環境/アセット モデリングに重点を置いています。過去に、チーム リーダー/3Dジェネラリストとして、約7年間、さまざまな TVCM制作スタジオで働いてきました。



「Dozer」(3ds Max、V-Ray3.0、Mari2.0、Quixel、Photoshop 使用)
Q. 制作ワークフローをおしえてください。アイデアはどこから得ましたか?
「Gladiator 69」プロジェクトは、Jeep Gladiator 1969 をベースにしています。Gladiator(グラディエーター)という名のとおり、このジープはあらゆる地形と戦うために作られました。モデリングには 3ds Max を使うことが多く、その後、リアルなルックにするため ZBrush でディテールを作り込みます。Quixel は強力かつ、便利で速いので、ほとんどのテクスチャに使っています。投影が必要なときは、Mari を使います。
本作品では、SpeedTree を使って小さな低木を作りました。これは素晴らしいプロシージャル モデリングツールで、木々の作成をフルコントロールできます。背景の山は、地形生成ツールの World Machine を使いました。このツールは初めてでしたが、コンフォートゾーン から離れ、さまざまな3Dパッケージを1度体験してみるとよいでしょう。楽しみながら学んでください。


「The Gladiator 69」(3ds Max、V-Ray、Mari、Quixel、SpeedTree、World Machine、Photoshop 使用)
Q. 制作で苦労したことはありますか? 新しい学びはありましたか?
「エンバイロメント アーティストとしてのスキルを高めたい」「新しいソフトを覚えたい」という思いもあり、すべてをほぼゼロから作りました。今の自分の知識でできることをすべて見せられるような作品にしたかったので、いろいろと苦労しました。私は情熱さえあれば、不可能を可能にすることができると信じています。
Q. 仕事や個人プロジェクトでは、どのようなツールを使っていますか?
普段、前述のワークフローとソフトを使って仕事をしていますが、Maya、Substance 3D Painter、Marvelous Designer といった他のソフトを使うこともあります。また、非常に強力な Unreal Engine の勉強も始めました。



「THE WEST」(3ds Max、ZBrush、Photoshop 使用)
Q. ポートフォリオをアップデートする秘訣・ヒントがあればおしえてください
フルタイムで仕事をしていても、常に何らかの個人プロジェクトに取り組んでいます。そうすれば、ポートフォリオそのものの更新だけでなく、アイデアやテクニックの創造と研究にもつながるでしょう。そして、できるだけ集中し続けるようにしています。私たちが選んだこの業界では、勉強もたくさんしなければなりません。常に自分を追い込み、作品をベストに仕上げることを心がけています。


「Breakfast Time」(3ds Max、V-Ray、ZBrush、Mari、Marvelous Designer、Quixel、Photoshop 使用)
Q. SNS を使っていますか? お気に入りのハッシュタグをチェックしていますか?
もちろん、できる限り SNS に参加するようにしています。アーティストにとって(特に私のようなフリーランサーにとって)、覚えてもらうことは本当に重要ですから。よく使っているのは Facebook と Instagram ですが、LinkedIn も使い始めました。また、ArtStation と Behance では、いつもインスピレーションを探っています。特定のハッシュタグは使わず、あらゆるプラットフォームをチェックするのが好きですね。
「Breakfast Time」より
Q. あなたにとって同僚の批評は重要ですか?
実際に学び続けることはとても大切であり、フィードバックがあれば、新しい作品を作る意欲が湧いてきます。さらに、経験豊富な人たちからのフィードバックは、より速く成長するのに役立ちます。良い作品を作り、SNS で発信を続ければ、仕事がなくなることはないでしょう。そしてもちろん、いつも人に優しく親切にすることを忘れずに!
「Breakfast Time」より
Q. お気に入りのアーティストは誰ですか? 手描き/デジタルどちらでもかまわないので、理由も一緒におしえてください
特定のアーティストを挙げるのは難しいですね。例えば、私に最もインスピレーションを与えてくれるプロは、Marek Denko、Pedro Conti、Rafael Grassetti、Ian McQue、Paul Chadeisson、Cornelius Dämmrich、Mahmoud Salah などです。みんな私にとって、大きなインスピレーションになっています。
「Breakfast Time」より
Q. 次の作品についてお聞かせください
個人プロジェクトがたくさんあります。いつ公開できるかはわかりませんが、良いものになることを願っています。(※近日中に、最新インタビューを公開予定)
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