Q.自己紹介をお願いします。

名前は Ronan Le Fur と言います。ペンネームは Dofresh です。フランス北西部 ブルターニュ地方に住むフリーランスのコンセプトアーティスト/イラストレーターです。さまざまなスタジオで CGアーティスト（テクスチャ、ライティング、レンダリング等を専門）として10年以上働いた後、フリーランスのコンセプトアーティストになりました。なので、自分を新米だと思っています。

Q.作品のインスピレーションはどこで見つけますか？ 制作の後ろにあるストーリーは何ですか？

SF/ホラー作家 ハワード・フィリップス・ラヴクラフト の作品にインスパイアされたアート シリーズを作りたいと思いました。ラヴクラフト はポップカルチャーでよく知られた人物なので、その世界に現代的なビジョンを持ち込みたかったのです。私はよく、仕事では、鮮やかで汚れのない幸せな絵を描くように求められます（特にCM）。一方、今回は、暗く気味の悪いビジュアルを作り出す良い機会でした。とても楽しく、制作も捗りました（1作品あたり 2～3日）。

Q.使用したソフトウェアやプラグインを教えてください。また、困難に直面したとき、どうやって解決しますか？

モデリングには 3ds Max、レンダリングには V-Ray、クリーチャーには ZBrush を少し使用。また、仕上げには Photoshop を多用しています。このプロセスであれば、特に難題に直面することなく、ライティング・構図・色に集中できます。

Q.通常のワークフローで上記のソフトウェアを使っていますか？ 他に好みのソフトウェアやプラグインはありますか？

3ds Max / V-Ray / Photoshop の組み合わせは私の典型的なワークフローです。3ds Max で最も気に入っている特徴は、さまざまな問題を解決できる多くのフリーのスクリプトがあるところです。

Q.芸術的な目標はありますか？

感情、ムード、ストーリーを伝える映像作品を作成したいと思っています。

Q.ポートフォリオをアップデートする秘訣・ヒントがあったら教えてください

私には「イラストのアイデアが浮かんだら、簡単なサムネイルを描き、将来のためにアイデアをキープする」という習慣があります。潜在的な良いアイデアを無駄にしてはいけません。制作が停滞してきたら、未完の草案の1つを選んで、それを完成させても良いのです。

Q.好きなアーティスト（手描き／デジタル）はいますか？ その理由も教えてください

デジタルでは Pascal Blanche がとても好きです。色使いが素晴らしい。また、Steambot の手がける作品もお気に入りです。手描きでは Fred Blanchard、Olivier Vatine、Loisel、Moebius（メビウス） といった フランスのコミックアーティストがとても好きです。

Q.次回作はどのようなものですか？

ちょうど、メカを特集した一連のSF作品シリーズを完成させたところです（私はシリーズ制作が好きです）。これまではヒロイック・ファンタジー作品を制作してきませんでしたが、今後はわかりません。城、騎士、ドラゴンなどを期待してください！

編集部からのヒント

絵における「感情、ムード、ストーリテリング」の技法を学ぶには、書籍『続 デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則』 を、幻想的な絵を描く参考書には、書籍 『Photoshopで描くSF＆ファンタジー』をお勧めします。