【インタビュー】常にリールを更新!? VFXリード・アーティスト Ahmad Turki氏

「どんなプロジェクトでも、後々 自分のデモリールやポートフォリオを作るのに役立つようなブレイクダウンを常に作るようにしています」VFXリード・アーティスト Ahmad N.Turki 氏 が、これまでのキャリアについて語ります


Ahmad Turki
ライティング アートディレクター(Sparx)|ベトナム


Q. 自己紹介をお願いします

こんにちは、名前は Ahmad Turki、ルックデヴ/ライティング/レンダリング/コンポジット アーティストです。CGI業界で11年間、VFX映画、長編映画、TVCM、建築ビジュアライゼーションなど、多くのプロジェクトに携わってきました。情熱を注いでいるのは、アートを制作・プロデュースし、ライティング技術を駆使してストーリーを伝えることです。また、写真を撮るのが大好きで、写真撮影術にも力を入れています。

Q. 制作ワークフローをおしえてください。アイデアはどこから得ていますか?

作品『Chill NIGHT|チルナイト』では、Renderman のチュートリアルとしてセットアップされたシーンを使って、何か変わったものを作りたいと思いました。そこで、そのセットを基にディテールを追加、温かみを感じられるようにしたり、何もなかったところに目に留まる余分なディテールを作ったりしました。レイアウトとセットドレスが完成したら、ライティングのディテールを作り込みます。ブルーライトとオレンジライトが混ざり合う感じを出し、昔ながらの編集でバランスを取ることを心がけました。

>> 日本語メイキング記事:「Chill NIGHT」チルナイト」のメイキング

「Chill NIGHT|チルナイト」

Q. 仕事や個人プロジェクトで他に使用しているソフトウェアはありますか?

私の場合、Nuke でレンダーパスをコンパイルしたあと、Lightroom に切り替えて最終編集/カラーコレクションを行うことが多いです。通常、ほとんどの CGIアーティストは、仕上げやカラーグレーディングに Nuke や Fusion を使用します。時々 Fusion も使いますが、私には LightRoom の方がやりやすいですね。昔ながらのフィルムグレインを含む上品なイメージでレンダリングすることが多いです。各色を編集・微調整して、レンダリングのテーマにふさわしい空間を確保しています。

「SOLO PLAY | ソロプレイ」

★Solo Play(16秒)

Q. ポートフォリオをアップデートする秘訣・ヒントがあればおしえてください

常に新しい作品に目を配っています。その複雑さやディテールの量を見て、目標を設定し、より高みを目指すのです。そして、どんなプロジェクトでも、自分のデモリールやポートフォリオを作るのに役立つようなブレイクダウンを作るように心がけています。CGIアーティストは、関わったプロジェクトに応じて 常にリールを更新する必要があります。

「Fishing Village」

★Fishing Village(22秒)

Q. お気に入りのアーティストは誰ですか? 手描き/デジタルどちらでもかまわないので、理由も一緒におしえてください

追いかけているお気に入りの CGIアーティストの1人が Beeple です(「Everydays」シリーズで毎日アートを更新中)。何かを生み出すという行為はとても大変で(特に気持ちが乗らない場合)、私の場合、新しい作品を作る気になるまでに何週間もかかることがあります。彼のように毎日作る活力のある人を見ていると刺激になり、そこからエネルギーをもらえます。

Q. 近年の作品についてお聞かせください

少し前に上映された長編映画『Jiang Ziya| 姜子牙』に携わりました。役割は ルックデヴ・リード と ライティング・リードでした。最近だと、シンガポール初の VFX と CGI を駆使した長編映画を完成させました。近日公開予定です。個人制作では、いくつかのアイデアがありますが、実現するのにもうしばらくかかりそうです。うまくいけば、まもなく新しい作品を発表できるでしょう。

★『Jiang Ziya| 姜子牙』のライティング/コンポジット ブレイクダウン(1分)

 


編集部のおすすめ:CG におけるライティングの基本を学ぶには、ディズニーやドリームワークスで活躍したベテランCGアニメーター/ VFXアーティスト Lee Lanier氏 の著書、書籍『CGライティングの最強の教科書』をおすすめします。

 


編集:3dtotal.jp