【インタビュー】書籍『世界のモンスター・幻獣を描く』にも参加:クリーチャーデザイナー Amanda “Ulksy” Esplugues氏

イラストレーター&クリーチャーデザイナー Amanda "Ulksy" Esplugues氏 が、ドラゴンの制作、良質な睡眠の価値、そしてアートに目的を持つことの重要性について語ります


Amanda "Ulksy" Esplugues
イラストレーター&クリーチャーデザイナー|スペイン


Q. 自己紹介をお願いします

私はクリーチャーデザインを専門とするスペインのイラストレーターです。主に個人プロジェクトの開発を行なっていますが、出版社からフリーランスの仕事を受けることもあります。ドラゴンやその他のクリーチャーを描いていないときは、児童書に時間を割いています。これも私の情熱の1つですが、今のところ公の場には何も公開していません。

Q. あなたのアートや作りたいものについておしえてください。ドラゴンや幻獣を数多く描いていますが、その魅力は何ですか?

あらゆる種類のクリーチャーを描くのが好きですが、特に「ドラゴン」がお気に入りです。西洋のドラゴンはエゴイストの側面を持ち、主に邪悪で貪欲な存在です。反対に東洋のドラゴン(龍)は、優しさ・知恵・悟りを表しています。基本的に私のドラゴンはこの2つのコンセプトを組み合わせたもので、見た目は西洋的ですが性格は東洋的です。私はすべてのクリーチャーに優しさの本質を表現するように心掛けています。

他に好きなことといえば、クリーチャーをスカルプトしたり、さまざまな生き物が共存するファンタジーの世界について書いたり、環境やその場所に関連する動植物を落書きして注釈をつけたりすることです。

Q. アートを始めたきっかけをおしえてください。また現在、インスピレーションを与えてくれる人は誰ですか?

子供の頃の初期の記憶を辿ると、たいてい私は、鉛筆や色付きのワックスクレヨンを持っています。あとは、たくさんの物語を書いて絵を添えたり、兄弟と一緒に卓上ゲームを考案したり、段ボールや手近な材料で物を作ったりしたのを覚えています。私のアートへの情熱は、多くの手芸を教えてくれた祖母のおかげでもあると思います。

さまざまなアーティストの作品に惹かれており、そこから多くの刺激を受けています(私のコンピュータには、お気に入りの作品を細かく分類したくさんのフォルダがあります)。また、インスピレーションをもらえるアーティストの書籍やオリジナル作品も買わずにはいられないので、できる限り購入しています。私はアート中毒です!

Q. どうやって「クリエイティブ・ゾーン」に入りますか? 創作意欲を高めるための「特定の場所」「時間帯」などはありますか?

私はスタジオを持っています。そこは創作のための空間で、壁には刺激をもらえるイメージやアートがたくさん展示してあります。また、お気に入りのアートブックもすべて置いてあるため、必要なときにインスピレーションや解剖学のリファレンスとして使えます。

朝9時か10時に森を散歩してから制作を始めるのが好きです。通常、夜7時以降に絵を描くことはありません。そうしないと、進行中のプロジェクトで頭がいっぱいになり、寝ることも、ゆっくり休むこともできなくなります。私は心を落ち着かせ、お腹を空かせて眠りにつきたいのです。次の日に良いパフォーマンスを発揮し、クリエイティブになるために、十分な休息が重要です。

Q. 創作の仕方をおしえてください。どのようなツール、テクニック、ソフトウェアを使っていますか? 今後、どのようなことを学んでいきたいですか?

好きなツールはグラファイト(黒鉛)です。それは、テクスチャや空想的な考えをもたらしてくれます。色鉛筆・水彩絵の具・アクリル絵の具・ガッシュ・Photoshop などもたまに使います。

将来的には、色彩の技法を使った作品を頻繁に作りたいと思っています。その中でも、油絵の具やワックスは何年も使っていないので練習したいですね。あとは、金型を作って彫刻を再現する方法を学びたいです。これは私の懸案事項の1つです。

Q. 最も誇りに思っている作品と、その理由をおしえてください

選ぶのは難しいですね。私はいつも作品に愛情を込めているので、自分が作るものすべてに誇りを持っています。あえて1つ選ぶとすれば、Heather Hitchman氏 とのコラボレーション作品を挙げます。

そのアイデアは、2人が同じページでドラゴンを描いて相互作用させるというものでした。Heather はアメリカ出身なので、まず彼女がページに描いた半分の絵が送られてきて、私は残りの半分に自分のドラゴンを合わせました。それはとても大変でしたが、面白い経験になりました。この作品は、彼女がフロリダで仕上げて販売されました(その後、ユニコーンを題材に 別のコラボ が行われました)。

Q. アーティストを目指している人にアドバイスをお願いします

まず、自問してみてください。アートの目的は何ですか? アートで何を伝えたいですか?

目的は自分の世界を作ることかもしれないし、伝えたいものはコンセプトや特定の知識かもしれません。何にしても、目的を持ち、それに集中することが大切です。私は長年の経験から、自分の焦点を早く見つけた方がよいと思っています。

たとえば、「何をしたいのか」「なぜしたいのか」「自分のアートは人にどんな価値をもたらしているのか」などを知れば、時間をもっと有効に使えるようになり、プロとしても個人としても飛躍的に成長できます。焦点さえ明確になれば、あとは目的に向かって練習あるのみです。

Q. 芸術的な目標はありますか?

私の芸術的な目標の1つが、クリーチャーの描き方に関する本を出版し、インスピレーションを共有することでした(それは実現しました)。もう1つの目標は Etsy ストアをオープンして、自分の作品を広く販売することです。

クリーチャーを描くこととは別に、人生の大きな目的として、子供たちに「普遍的な法則・自信・自然への敬意・健康的な習慣」を伝える児童書を作りたいと思っています。こうして将来の世代の意識を高め、社会の福祉の向上を目指すことで、世界に貢献したいのです。

Q. 創作から離れているときは、どのように過ごしていますか

自然に囲まれて新鮮な空気を吸いながら、森の中を散歩するのが好きです。そうすれば、心が落ち着き、気分転換になります。他にも、ヨガや瞑想をしたり、インスピレーションを与えてくれる本を読んだり、クライミングに挑戦したりして、自分の成長を促しています。クライミングをする理由は、足や手を置く場所にのみ意識を向けられるからです。

目標を達成したいなら、自分がしていることに全集中しなければなりません。クライミングで壁を登りきれば「今」を意識できるようになり、日々の生活でも集中力を高めていけるようになります。基本的に、アートに専念しない時間は自分の成長のために使っています。

Q. 出版物についてお聞かせください。注目すべきクールなプロジェクトはありますか?

さまざまなアーティストが寄稿している小さなドラゴンの書籍『Tiny Dragon』があります。それから、3dtotalの『世界のモンスター・幻獣を描く』では「東洋のドラゴン」のパートを執筆しました。この本はドラゴンだけでなく、あらゆる種類のクリーチャーを描くときの素晴らしいガイドになるでしょう。

 

 


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編集:3dtotal.jp