【インタビュー】多才なフリーランスアーティスト。3Dアーティスト Daniel Bloecher氏

多才なフリーランス 3Dアーティスト Daniel Bloecher氏が、そのポートフォリオ作品、制作スタイルを紹介します


Daniel Bloecher
3Dアーティスト


Q.自己紹介をお願いします

個人制作をきっかけに 3Dの世界に入りました。現在、フリーランサーとしてベルリンで働いています。過去6年間に、長編映画、CM、建築ビジュアライゼーションに取り組んできました。仕事をしていない時は、キャラクター ポートフォリオを制作しています。

環境のスケッチ

Q.芸術的な目標はありますか?

優れたキャラクターを制作するため、時間をかける部分、概観を保つ部分を念頭に置いて、全体プロセスの概要を把握します。問題となる領域を認識して、効果的な解決策を見つけることが重要です。最終的に、人々がお互いに学びあえる環境の中で、興味深いプロジェクトに取り組んでいきたいと考えています。

人体の習作

Q.ポートフォリオやスキルアップのために学びたいソフトはありますか? その理由もお聞かせください

3ds Max で行うモデリングと一般的な作業に満足しています。とはいえ、新しいプロジェクトでは、多くの企業に採用されている Maya も使い始めています。慣れないソフトを使うのは「利き手を使わずに作業」するようなものです(最初のうちは、思うように進まずストレスが溜まるので、3ds Max に切り替えたいと思いました)。こうした挑戦は新しいスキルとは言えないかもしれませんが、適応力が身につくことでしょう。

また、Unreal Engine のようなゲームエンジンも注目しています。リアルタイム シネマトグラフィーや、従来のレンダリングエンジン(※非リアルタイム)に近いシェーディングは素晴らしいですね。

Nurzhan Bekkaliyev 氏のコンセプトにインスパイア

Q.ポートフォリオを洗練するにはどうすれば良いですか? 何かヒントはありますか?

インスピレーションを受け取り、自由な時間を持ち続けることができれば、自然に達成できると思います。ただし、同時に多くのプロジェクトを始めるのではなく、時間をかけ、1つの作品に取り組み、完成させることに集中してください。ポートフォリオ作品以外にも、他の分野(環境スケッチや肖像画など)に関する簡単な研究を行うと気分転換になります。

「The Game Challenge 2016」3位入賞作品

Q.好きなアーティスト(手描き/デジタル)は いますか? その理由も教えてください

Levi Peterffy は、デジタルアートを学び始めたときに影響を受けたアーティストの1人です。そのスピードペインティングは、現実的な方法で光を映し出し、映画的なムードを醸し出しています。James Gurney の書籍とブログには、伝統的な絵画についての多くの有益な知識が含まれています。もちろん、それらの知識はデジタルにも応用できます。

オンラインのアートコミュニティ Level Up! のメンバー(FusRoDa)は、さまざまな分野のアーティストを集めるために定期的にハングアウトをおこなって、知識を共有しています。最近の活動はあまり活発ではありませんが、過去のミーティングは依然として 関連性が高く、面白い内容です。

女性のポートレート(※日本語によるメイキング → こちら へ)

編集部のおすすめ

このインタビューでも紹介している Daniel Bloecher 氏の "フォトリアルなCG「女性のポートレート」のメイキング" も ぜひ ご覧ください。

▼日本語チュートリアル:フォトリアルなCG「女性のポートレート」のメイキングhttps://3dtotal.jp/tutorials/6864/

 


翻訳:STUDIO LIZZ (TK)
編集:3dtotal.jp