【特別寄稿】造形家 / 映画監督 片桐裕司の いろいろあっていいんじゃない?|エピソード61:2018年初めの近況報告

ハリウッドで彫刻家、キャラクターデザイナー、映画監督として活動。日本で開催する彫刻セミナーは毎回満席の片桐裕司さんのエッセーです。肩の力を抜き、楽しんでお読みください!


片桐 裕司 / HIROSHI KATAGIRI
彫刻家、映画監督

東京生まれ、東京育ち。1990年、18歳のときに渡米。スクリーミング・マッド・ジョージ氏の工房で働きはじめる。98年にTVシリーズ『Xファイル』のメイクアップでエミー賞受賞。その後、『ターミネーター』『エイリアン』『ジュラシックパーク』のキャラクタークリエーション等で有名なハリウッドのトップ工房スタンウィンストン スタジオのメインアーティストとして活躍(2000〜6年)『A.I.』『ジュラシックパーク』『タイムマシーン』『宇宙戦争』等の制作に携わる。現在、フリーランスの造形家、映画監督として活躍中。
東京生まれ、東京育ち。1990年、18歳のときに渡米。スクリーミング・マッド・ジョージ氏の工房で働きはじめる。98年にTVシリーズ『Xファイル』のメイクアップでエミー賞受賞。その後、『ターミネーター』『エイリアン』『ジュラシックパーク』のキャラクタークリエーション等で有名なハリウッドのトップ工房スタンウィンストン スタジオのメインアーティストとして活躍(2000〜6年)『A.I.』『ジュラシックパーク』『タイムマシーン』『宇宙戦争』等の制作に携わる。現在、フリーランスの造形家、映画監督として活躍中。

エピソード61:2018年初めの近況報告

2018年の初めのエピソードということで、自分自身の整理も兼ねて近況を報告したいと思います。

 

現在、私には 3種類の仕事があります「映画製作」「彫刻セミナー」「ハリウッド映画などのキャラクタークリエイション」。ざっと分けると、こんな感じです。1つずつ解説すると、

1. 映画製作

2015年に Kickstarter という クラウドファンディング で資金を集めて、長年の夢であった長編映画を製作・監督しました(※詳細は バックナンバー『GEHENNA ~その軌跡』シリーズ 参照)。その映画『GEHENNA - 死の生ける場所』は、ようやく北米の配給が決まり、今年6月頃 アメリカで公開予定です。

完成、配給までに 様々な苦労があり、これからも色々とあると思いますが、とりあえず、1つの作品として完成することができました。日本での配給は探し中です!

★GEHENNA:死の生ける場所 予告(2分8秒 日本語字幕 / ※日本での配給は探し中です!)

この『GEHENNA』は低予算とは思えないようなクオリティにしたつもりであり、そのおかげか、現在、他の長編映画の監督として起用されています。しかし、その映画は非常に低予算なため、プロデューサーが安くセットを作れる場所を探して奮闘中です。「99%が宇宙船の中でのストーリー」という SF密室劇です。脚本がめっちゃ面白いので とても楽しみなのですが、こればかりは待つしかないですね。

それからもう1つ、自分の次の作品の脚本を進めています。もうすぐ脚本が完成するので、年内に製作することを目標に動いていきます。まだまだ、監督で食べていくことはできないので、少しずつでも作品を増やしていこうと思います。引き続き 応援よろしくお願いします!

2. 彫刻セミナー

定期的に、日本で 彫刻セミナー を開催しています(※場所は、東京、大阪、福岡、名古屋、仙台、富山 となかなか幅広く)。これは「単純な彫刻のやり方を教える技術セミナー」ではなく「ものづくりの根本の部分の指導」をしているため、参加者の職業も様々です。(※エピソード33:彫刻セミナー 参照)

東京で開催のクラスは「常にキャンセル待ち」という人気で、自分自身も、このセミナーに誇りを持って、全力をもって、取り組んでおり、受講した人たちは確実にレベルアップします。とても楽しんでやっているので、今年も頑張って続けていこうと思います。

3. ハリウッド映画などのキャラクタークリエイション

これはもう26年やっている仕事なので、本業といえば本業なのですが、贅沢に聞こえるかもしれませんが、この業界では、もう自分には目標がないので、映画監督で生活できるようになれば、辞める予定です。

しかしながら、キャラクターを作るのは好きなので、仕事をするときは楽しんでやっています。現在携わっているのは『Captain Marvel (キャプテン・マーベル)』(2019年公開予定) というスーパーヒーローものです。それに出てくるエイリアンを造っています。

こんな感じで忙しくしております。ずいぶん前に発覚したのですが、どうやら自分は「目標に向かって進んでいないと死んでしまう病」のようです(笑)。淡々とした日常生活を送ると禁断症状が出てきてしまうのです。というわけで、これからも色々と活動していくので、温かい目で見守ってもらえると嬉しいです。今後もよろしくお願いします!

 

★バックナンバーはこちらから

■片桐裕司さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/hollywoodfx/

■ハリウッドで活躍するキャラクターデザイナー 片桐裕司による彫刻セミナー
http://chokokuseminar.com/