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効果的な構図を短時間でペイントする方法:忘れられた兵器

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コンセプトアーティスト Sung Choi氏 が、効果的な構図を短時間でペイントする方法を説明します


Sung Choi
コンセプトアーティスト / イラストレーター

はじめに

新しいスキルを学んでいるとき、あるいは初めてのソフトウェアを試すときに、期待どおり正確な絵が描けないと、フラストレーションが溜まることでしょう。それは、Photoshop の基本ツールでも同様です。

しかし、簡単なステップと整理されたワークフローに従えば、素晴らしいアートを制作できます。このチュートリアルでは、効果的な構図を短時間で簡単にペイントする方法を紹介します。

制作プロセスの一例として「長い間放置されている軍事兵器のシーン制作」を説明します。このシーンの作成で用いる簡単なテクニックでペイントスキルを磨けば、短時間で素晴らしい絵を作り上げることができるでしょう。

01. スケッチ

まず、メインの要素を大まかにラインスケッチして、シーンの状況を表します。後で見直したときに自分が何を考えていたのか分かる程度のクオリティでざっと描き、修正にはあまり時間を掛けないようにしましょう。

スケッチを作成するメディアはスケッチブックなど、描画できるものであれば何でもかまいません。私は直感的に「丘の中腹に横たわる古めかしい巨大な兵器を、兵士の一団が発見した瞬間」というシーンを思いついたので、シンプルな黒線で、兵器と 2名の人間のフォームをざっと描きました。

図01:ラフな線画を簡単にスケッチして、シーンの主な要素を描き出します

02. 形状の下塗り

作成した線画に基づき、別々のレイヤーに不透明な明度で、主な形状を下塗りします。これにより、構図の配置や明るい場所が決まるので非常に重要です。ここでは、最低限の明度のみを使いましょう。白黒に限定すれば、このステップはずっと簡単になります。

形状の下塗りを作成すると、明度のグループや面白いコントラストの場所を確認できます。山のシルエットをシンプルに描いて、兵器の胸部に 2つのとげを追加。この兵器を構図の焦点にします。シルエットをシンプルに留めて、メインコントラストと面白いポイントの位置関係をコントロールすれば、シーンのさまざまな要素を明確にできるでしょう。

図02:白黒で各要素を下塗りして、コントラストの領域を決めます

03. レイヤーの整理

制作全体を通じてレイヤーを整理しておけば、いつでも個別に領域を調整できます。私はさまざまな形状を正確に下塗りするため、線画(スケッチ)レイヤーをスタックの 1番上に配置して、[不透明度]を下げます。こうすることで、シーン内の各要素を修正するとき、線画レイヤーをガイドとして使用できます。

レイヤーを完全に整理しておけば、描画作業全体が簡単になります。兵器・兵士・丘・後景の山を別レイヤーに分けると、後のプロセスでどれか 1つの要素がおかしくなっても、全体には影響しません。

図03:整理されたレイヤースタック

04. ベースカラーの作成

別レイヤーに各形状の下塗りを作成できたら、次はシーンにベースカラーを追加しましょう。ここでは温かい不透明な色を使います。今後のステップでこのベースカラー上にペイントを重ねていけば、自然の土のようなトーンと豊かな色を作成できます。

図04:暖かいトーンのベースカラーの上に、豊かな色を重ねていきます

05. 透明ピクセルをロックとクリッピングマスク

[透明ピクセルをロック]とクリッピングマスクで特定のレイヤーを保護して、ベースカラーの上にペイントする方法がお勧めです(図05)。透明ピクセルをロックすれば(赤のマーク)、他のレイヤーにある形状に影響を与えることなく、ロックしたレイヤーでペイントできるようになります。この設定によって透明領域がロックされるので、気に入った形状を維持したいときに便利です。

クリッピングマスク(緑色のマーク)を使うと、ベースレイヤーの上部にレイヤーを作成し、整理できます。これによって今後のステップでも、ベースレイヤーの形状と透明度を保持できます。

図05:[透明ピクセルをロック]とクリッピングマスクで、別レイヤーに影響を与えずにペイントします


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