ハードサーフェスモデリングの秘訣。SFの宇宙船をつくる:モデリング編

09. エンジン

エンジンに取り掛かります。まず、グリル用の大きいベベルと縁取り(ボーダー)を滑らかにするために 大きい面取りを施します。ベベルを作成するときは、すべての頂点がしっかりと揃っていることを確認してください。

さらに、ここで垂直のループをいくつか追加し、コンセプトと同様のきれいな曲線を作るために上部の頂点を移動します(09a)。グリルを作成するには、内側のポリゴンをベベルから分離し、不要なエッジをすべて削除します。5つのエッジを追加したら、その結果生じた 6つのポリゴンを選択して、ベベルを適用します。

6つの穴ができたら 四隅のエッジを選択し、面取りを作成して曲線状の末端を表現します。ここでも余分な頂点を整理しましょう! グリルの縁取り(ボーダー)に最後の面取りを作成したら、完成です(09b)。

09a. エンジンを作成します。ループを追加し、きれいな曲線を作るために 上部の頂点を移動します

09b. エンジンのベベルと同じポリゴンを使用してグリルを作成します

10. X字型の排気口

宇宙船下部の長いオブジェクトに、大きな内側のベベルを 4つ作成して排気口にします。ベベルのポリゴンをコピーして排気口を作り込みましょう。

3つのエッジを作成し、それらに面取りを加え、排気口同士を分離します。その後、大きなポリゴンに斜めのカットを加え、X字型に整えます。

でき上がった三角形(三角ポリゴン)をすべて選択して ベベルを作成、ベースポリゴンを削除して 穴を開けます(10a)。その過程で必ず頂点を整理してください。ディテールパスは いつもどおり すべてのエッジを選択、面取りを適用してからクリーンアップします(10b)。

10a. X字型の排気口をつくるには、カットして三角形(三角ポリゴン)を押し出します

10b. X字型の排気口のディテールパス

11. 宇宙船の後部

同様のプロセスで(ループ・ベベル・押し出し・面取りの作成)、宇宙船の構成部分をすべて作成します。必ず余分な頂点を集約・削除して ジオメトリをクリーンにしましょう。必要であれば[コンストレイント]オプションを使用します。ゲームエンジン用と見立て、最適化パスを作成してメッシュを最適に保ちます。11a と 11bは、宇宙船の後部の作り方を示した例です。残りのオブジェクトでも試してください。

11a. X字型の排気口を作るには、カットして三角形(三角ポリゴン)を押し出します

11b. X字型の排気口のディテールパス

12. N多角形(多角形ポリゴン)の確認と[シンメトリ]の集約

すべてのパーツが完成したら、 N多角形(多角形ポリゴン)がないことを確認しましょう。手軽で簡単な方法はリボンにある[グラファイト モデリング ツール]の使用です。モデルを選択し、ポリゴンのサブオブジェクトで[グラファイト モデリング ツール]の[選択]パネルに進みます。1番最後に選択オプションがあります:[=][<][>]。[側面]:4、「>」記号を選択、矢印の[選択]ボタンをクリックします。これで、側面が 4より多いポリゴン(多角形ポリゴン)がすべて選択されるので接続を実行、N多角形(多角形ポリゴン)をすべて削除します。[選択]を押したときに、N多角形がまったくなくなるまで、このプロセスを繰り返します。

最後のステップはシンメトリの集約です。中心にあるすべての頂点が「Y」軸の「0」にあることを確認して(※このチュートリアル用に用意したモデルデータ使用の場合)、[シンメトリ]モディファイヤを集約します。これにより、モデルの中心に新しい N多角形(多角形ポリゴン)が生じることがあるため、ここで再確認します。

[グラファイト モデリング ツール]の[選択]オプションで N多角形(多角形ポリゴン)を確認します

13. ケーブル(配線)

どんな作品にも格好良さと視覚的な面白さを追加する「ケーブル (配線)」は、私がモデルに必ず取り入れている最終ディテールです。[ライン]を使って これを作成しましょう。最初に 3つの頂点のラインを作成し(※シンプルなケーブルにはこれ以上は不要です)、3つの頂点をすべて選択します。右クリックして[ベジェ]オプションを選択すると、各頂点の[ベジェ]ハンドルで作成したいケーブルの形状が描きやすくなります。

頂点や[ベジェ]ハンドルを移動してケーブルの流れをいろいろ試し、ねじりを加えて 視覚的な面白さを出します。[レンダリング]パネルの[レンダラーを有効]と[ビューポートを有効]オプションを必ず有効にし、ケーブルの[厚さ]の値は自由に変えてください(13a)。

たくさんのケーブルを加えたら[編集可能ポリゴン]に変換し、各ケーブルの先端にあるキャップポリゴンをすべて削除します。また、よりリアルに見せるために、ケーブルを固定する小さな部品を作成します(13b)。

13a. [ライン]でケーブルを作成し、[ベジェ]ハンドルを動かして 面白い形状を作成します

13b. [ライン]を[編集可能ポリゴン]に変換して、ケーブルにディテールを追加します

最適化モデル


翻訳:STUDIO LIZZ (Atsu)
編集:3dtotal.jp