ゲームキャラクターをつくる – モデリング編:08 ローポリモデルの作成

この「ゲームキャラクターをつくる」シリーズでは、ゲーム制作におけるキャラクター制作の実践的なワークフロー&テクニックを解説します。今回は モデリング編の最終回。キャラクターのローポリモデル(低解像度モデル)を作成していきます(Maya 使用)


Adam Fisher
キャラクターアーティスト | オーストラリア


キャラクターを作成する際には、さまざまなプロセス、ツール、ワークフローを利用できます。ここでは、私自身のワークフローで使用するプロセスとテクニックを説明します。特定のソフトウェアに着目するステップもありますが、これらは、他のソフトウェアでも代用することができるでしょう。この「ゲームキャラクターをつくる」シリーズが、何らかの方法で役立つことを願っています。では、始めましょう!

ステップ1:顔

今回は Maya でローポリのモデルを作成します。重要な領域をいくつか見ていきましょう。このモデルでは、ポリゴン数にあまり制限はありません(※三角形の数 = 20000前後が目標)。

ZBrush でデシメーションしたオブジェクトを読み込んだら、顔からリトポロジのプロセスを始めましょう。私は、顔のさまざまなパーツで作業して、それらをつないでいきます。[モデリング ツールキット]の[四角ポリゴン描画]ツールで 目から始めて、その周囲を走る1つめのエッジループを描いていきます。エッジループを選択、サーフェスに沿って 目から遠ざかるように外側に押し出します。必要に応じて、[四角ポリゴン描画]ツールで[Shift]キーを押しながらクリック、エッジループを追加します。

唇では、トポロジは口から始まり、その周囲を流れながら外側に広がっていきます。エッジループは、鼻の端から ほうれい線の方向に沿って 顎の方まで流れていきます。

まつ毛では、下まぶたの周囲の小さなフェースの並びを選択します。[メッシュの編集]>[フェースの複製]に進み、[ソフト選択]([B]キー)と[移動ツール]で位置を整え、まぶたの周囲に弧を描くようにします。次に、このオブジェクトを複製して位置を変え、少し大きめの上まぶたを作成します。

このオブジェクトを複製して位置を変え、少し大きめの上まぶたを作成します

ステップ2:胴部のアーマー

胴部のアーマーの作成では 必要なところに頂点を追加して、シルエットと形状を分かりやすくします。できるだけ、トポロジがアーマーの主な形状と同じ方向に流れるようにしましょう。ディテールは 法線(ノーマル)マップの処理に任せるので、パネルディテールを加える必要はありません。連続的なエッジループを作成できるように、UVシームの配置場所を考えておくと良いでしょう。

できるだけ、トポロジがアーマーの主な形状と同じ方向に流れるようにしましょう