『ウォークラフト』風 オークのメイキング
イタリアの3Dアーティスト Alfonso Coppola氏 が、『ウォークラフト』風 オークの 制作プロセスを紹介します(コンセプト:Wei Wang氏)
はじめに
このキャラクターは Rainbow Academy のコンテストのために制作しました。主な目的は、Blizzard の世界のキャラクターを 3Dで再現することでした。私はいつも、Wei Wang 氏 の素晴らしいコンセプトアートからインスピレーションを受けています。このキャラクター制作は、スカルプティングやテクスチャリング技術を磨くための課題であり、同時に、解剖学についての知識を深め、ZBrush や Mudbox を使った制作ワークフローを高速化するためのものでした。
01. リファレンスのリサーチ
まず、時間をかけ、適切なリファレンスをリサーチしました。これは どんな仕事でも最も重要な手順です。リファレンスなしで始めると、思いどおりの、適切な結果が得られにくくなります。私は主に Pinterest や Google 画像検索 を使用します。
リファレンスの収集
02:ボディのブロックアウト:体を大まかに作成
ボディを作成します。この作業では ZBrush のダイナメッシュで全体的なプロポーションを大まかに決めます。どんな個人的なプロジェクトでも 球体から始めるのが私の好みです。そうすれば、スカルプティングの技術に磨きをかけることができるでしょう。
ボディのブロックアウト
03:衣装のブロックアウト
Marvelous Designer で衣服をブロックアウトしました。出来映えに満足したら、いくつかの簡単な手順で メッシュをエクスポート、ZBrush にインポートします。
※Marvelous Designer の使用に関して知りたい場合は、チュートリアル「成長したエリーのメイキング(『The Last of Us』より)」 や「CGの衣装デザイン&シミュレーションツール Marvelous Designer 6 のチュートリアル(※英語ムービー)」も合わせて ご覧ください。
Marvelous Designer から ZBrush へ
04:装飾品&ボディへの 2次形状の追加
ボディと衣装をブロックアウトしたので、次は、ボディに装飾品や 2次形状を追加します。使用したのは数本のシンプルなブラシのみです。ボディに形状を加えながら、シンメトリ(対称性)を崩し、ファイバーメッシュでヒゲをさっと描きました。また、ファイバーメッシュのさまざまなレイヤーを活用して、羽飾りを作りました。首飾りなどの装飾品には Maya の便利な無料スクリプト Instance Along Curve を使用しました。
顔の2次形状の制作プロセス
ボディや装飾品の2次形状のディテール
Instance Along Curve の簡単な使用手順