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『オーク – アイアンシェフ スカルブレイカー』のメイキング

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中国の Yingbiao Han氏が 3Dキャラクターコンセプトの制作プロセスを紹介します(ZBrush、Maya、Mudbox、Marmoset Toolbag等使用)


Yingbiao Han
3D アーティスト


ステップ1:リサーチとリファレンス収集

皆さん、こんにちは! 次世代ビデオゲーム用キャラクターメイキングについて、ここで披露できることを光栄に思います。私は、オーク(特に『World of Warcraft』に登場するオーク)の大ファンなので、今回はオークを作成することにします。リファレンスを集めながら、その身体的特徴とふさわしい環境について考えました。「彼は、古代オーク族の勇敢な戦士であり、素手で敵の頭蓋骨を押しつぶしていた」というアイデアを思いつきました。これを念頭に、まず、さまざまな体型のボディビルダーとウェイトリフター、そして、動物、衣装、骨、映画に登場するオークの画像を収集しました。

キャラクター制作に使用したリファレンスの一部

ステップ2:ダイナメッシュと大まかなモデリング

ZBrush を起動。ダイナメッシュで上半身と下半身を大まかにモデリングします。主要なフォームが完成したらキャラクターを Maya に読み込み、革の衣服と骨の小道具(プロップ)を作成します。これで、すべてのデザインを取り入れた全身モデルができます。

ダイナメッシュで大まかにモデリング

ステップ3:ZRemesher とプロップのスカルプティング

ここでは、オークに追加したプロップの作業に集中します。まず、スカルプティングでトポロジのストレッチを気にしなくていいように、ローポリメッシュをダイナメッシュに変換しましょう。プロップのフォームに満足したら、すぐに、胴体とプロップに ZRemesher を実行してください。これで、サブディビジョンレベルを加えたモデルにディテールをスカルプティングできます。私は、ミスの修正やプロポーションの変更を簡単に行うため、ダイナメッシュと ZRemesher をよく切り替えます。ZBrush の投影(プロジェクション)ツールを使用すると、スカルプトプロセス全体がより快適になるでしょう。

できあがった二次フォーム

ステップ4:高解像度スカルプティングと追加プロップ

キャラクターのフォームに満足できたので、顔と首周りに大きなしわを、上半身に静脈を加えます。また、革のプロップに大きな折り目を入れて、骨の表面にディテールをスカルプティングします。全体的にまだ、キャラクターは完全ではありません。視覚的なインパクトに欠け、手下のオークのようにも見えます。そこで、巨大な肉食獣の頭蓋骨やチェーン、そして、古びた革のストラップでできたショルダーアーマーを上半身に加え、威圧感を出しましょう。

装飾を追加した高解像度スカルプト

ステップ5:リサーフェシング(リトポロジ)

次世代ゲームキャラクターなので、ポリゴン数を最大50,000に設定します。ここでは、Maya の[四角ポリゴン]ツールでキャラクター全体をリトポロジしました。

Maya でポリゴン数を調整

ステップ6:高解像度ディテールとテクスチャマップの作成

私のテクスチャマップのワークフローでは、数多くのリファレンス写真と PhotoshopMudbox によって作業を進めていきます。まず、Photoshop ですべての反復可能な基本ディフューズマップを作成。次にそれらのマップを Mudbox に書き出し、ベースのディフューズマップとしてキャラクターに適用します。より信憑性を高めるため、傷・汚れ・しみ・損傷などの要素を写真投影テクニックで追加。ディフューズマップ上の結果に満足できたら、それらをスペキュラとグロス(光沢)マップに変換しましょう。私は、キャラクターの表面ディテールをもう少し際立たせるため、高解像度ディテールの法線(ノーマル)マップを生成して、元の法線マップに重ねています。

テクスチャをすべて適用したモデル

ステップ7:ライティングとレンダリング

時間短縮のため、Marmoset Toolbag でレンダリングすることにします。このプロセスでは、Marmoset と Photoshop 間を何度も行き来することになるでしょう。今回は、さらにリアルなマテリアルを作るため、Marmoset のシェーダボールを何度も微調整して、Photoshop でスペキュラとグロスマップを修正する必要がありました。優れたレンダリング結果を得るためには、ライティングで手を抜いてはいけません。私は、デフォルトの HDR では不十分だと感じたので、キーライト、フィルライト、リムライトを追加、希望どおりの結果を導きました。これで完成です。このワークフローが皆さんのお役に立てば幸いです!

最終レンダリングに使用するマップ:ディフューズマップ、ベース法線マップ、高解像度ディテール法線マップ、スペキュラマップ/グロスマップ、SSSマップ/半透明マップ


▶ オリジナルURL(英語):https://www.3dtotal.com/tutorial/2308
翻訳:STUDIO LIZZ (TK)
編集:3DTotal.jp

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