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【インタビュー】アーティスト生活と制作ワークフロー。コンセプトアーティスト Yury Ostapchuk氏

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オンラインゲーム制作会社 Plarium で さまざまなクライアント向けに制作参加してきた コンセプトアーティスト Yury Ostapchuk氏。そのアーティスト生活、制作ワークフローについて紹介します


Yury Ostapchuk
コンセプトアーティスト|ハルキウ、ウクライナ

Q.自己紹介をお願いします

こんにちは! Yury Ostapchuk です。ウクライナのハルキウ の Plarium で、ゲームの2Dアーティストとして働いています。私は、建築、正確に言えば 建築環境デザインを学んできました。また、伝統的なアーティストの家庭で育ったため、伝統的なアートにも関心があります。私の人生は、デザインや新しいものの創作と密接に結びついているため、コンセプトアートが大好きです。そうしたことから、この分野で自分のスキルやキャリアを磨いています。

Q.あなたのアートについて。そのスタイルやテーマ、ジャンル、面白かったプロジェクトなどについて おしえてください

私のスタイルは「フォトリアル」であり、ジャンルは SFやファンタジーなどです。キャラクターデザインから始め、その後、環境デザイン、キーフレーム、ショットデザインに進みました。私がこの手法を気に入っているのは、ストーリーを発展させ、背景を表現する助けとなるからです。最も面白かったプロジェクトは、オンラインゲーム『Soldiers Inc.』の Alien vs Predator イベント、『ターミネーター ジェニシス:未来戦争』、そして、ミーガン・フォックスの広告キャンペーン などです。

Q.通常のワークフローと使用するソフトウェア/ハードウェアをおしえてください

仕事では、厳密なパイプラインや計画に従うようにしています。そうすれば、時間の節約になり、目標を見失ないません。最終的に、パイプラインはタスクによって決まります。しかし、大抵は以下のとおりです:

1. アイデアのスケッチ(手描き、あるいは AlchemyPhotoshop
 3Dでのデザインやスケッチが好きなので、最初から 3D の場合もあり)
2. リファレンスリストの作成PureRef
3. 3Dベースの作成3D-Coat または ZBrush
4. シーンのレンダリング(大抵は Keyshot を使用。
 ポリゴン数無制限、重いジオメトリを使用可能)
5. 仕上げ(Photoshop

Q.あなたにとってのインスピレーションは何ですか?

インスピレーションはどんなものからでも得られるので、特にクリエイティブである必要はありません。私にとっての主なインスピレーションの源は、書籍(ジョージ・オーウェル、ウィリアム・ギブスン、フィリップ・K・ディック、アイザック・アシモフ)や映画(『デューン』『スター・ウォーズ』『2001年宇宙の旅』『ブレードランナー』)です。さらに、音楽(お気に入りの映画のオリジナルサウンドトラック)、博物館の鑑賞、伝統的なアート、旅行、ドキュメンタリー、歴史関連の書籍、ゲームや映画のアートブックからもインスピレーションを受けています。もし 何か 気に入ったものがあれば、必ず その理由を追求して、そのアーティストや監督のインスピレーションの源を探ってみると良いでしょう。

Q.ポートフォリオは どのようにして 最新の状態に保ちますか? 何か秘訣はありますか?

すべては とてもシンプルです。産業や技術的な開発は常に進歩しているため、教育と新しい技術の開発は不可欠です。私にとって最も効果的な方法は、学習だけでなく 新規プロジェクトに そのアイデアを取り入れることです。そうすると、学習とポートフォリオのアップデートを同時に行うことができます。新しい手法や その組み合わせは、新しいアートを生み出します。もちろん、コミュニティや友人と交流して、話し合って、新しいアイデアを生み出すことも重要です。唯一の敵は時間ですが、ご存知のとおり、願望があれば 可能性は開けます。

Q.お気に入りのアーティスト(手書き/デジタル)はいますか? その理由もおしえてください?

私は アートを手書きとデジタルに分けたくないですね。単なるツールですから。その主な基準は、芸術的なビジョンと技術です。大好きなアーティストはたくさんいます。私が伝統的なアーティストを好きなのは、彼らがベースであり、実際に美的感覚や文化の基礎であり、センスのもとになっているからです。デジタルアーティストを好きなのは、彼らが革新的で、現代の文化が形成されている点で新しいビジョンを抱いていて、アートが今現在も生きていることを証明しているからです。多くの名前は挙げませんが、Jama JurabaevMacej KuciaraMark Kolobaev などは、私がアーティストになるための教育、影響、インスピレーションを与えてくれました。また、友人であり 才能豊かなアーティストの Sergey GrechanyukValentin Demchenko は いつも私を支えてくれます。

Q.今後の予定をおしえてください?

計画はたくさんあります。私は新しいことをたくさん学ぶ必要があります。今度は自分のパイプラインに CINEMA 4DOctane Render を取り入れたいと思っています。現在、それに取り掛かり、イラストを描いたり、スカルプティングで VRを試したりしていますが、これは新鮮でとても興味深い体験です。私のマスタープランは、大規模な新規プロジェクトに参加することです。もちろん、ベストを尽くし、自分の技術と知識を磨きたいと思っています。

 


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翻訳:STUDIO LIZZ (Atsu)
編集:3dtotal.jp

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