【インタビュー】雑用係から3か月でモデラーに!? ハードサーフェス モデラー Andrew Hodgson氏

Method Studios のハードサーフェス モデラー Andrew Hodgson氏が、その制作ワークフローと作品を紹介します


Andrew Hodgson
ハードサーフェス モデラー|バンクーバー、カナダ


Q.自己紹介をお願いします

ハードサーフェスモデラーとして 2013年から映画業界で働いています。現在は、バンクーバーの Method Studios に在籍しています。その前は、ロンドンの MPC に2年半、ILM に2年ほどにいました。最初は MPCのランナー(雑用係)としてキャリアをスタートしましたが、3ヶ月でモデラーに転身しました。

 

隠密行動のため変形可能な対装甲ドローン(※Keyshot でレンダリング/ 制作途中)

Q.作品『The Journey』のインスピレーションはどこで得ましたか? 制作の裏話があれば おしえてください

有機的なルックの宇宙船を作りたいと思っていたので Weavesilk のオンラインプログラムを用いて、たくさんのランダムな形状を描きました。最もクールなものを選んで、その上に描いています。自分好みのスケッチから発展させていくと 魚のように見えてきたので、魚やサンゴ礁のリファレンスを集め、周囲のシーンのベースにすることにしました。

 

NASA の車両デザイン。自然からインスピレーションを得たかったので、海底を滑降するタコを想像して

Q.『The Journey』の制作に使用したソフトウェアやプラグインをおしえてください

ほとんどのモデリングには Maya を使用。岩石は ZBrush でスカルプト。レンダリングは Maya の Arnold で実行しました。コンポジットには NUKE を。テクスチャは Photoshop で制作しています。

 

ドローン。クールなシルエットになるようにデザイン

Q.通常の制作でも上記のソフトやプラグインを使いますか?

はい、通常の制作でも 上記のツールを使っています。

Q.よく使うテクニックはありますか? いろいろ試しながら制作を進めますか?

先ほどの Weavesilk をよく使っています。シルエットに注意しながら「幸運なアクシデント」を見つける方法が好みです。その後、クールなシルエットにするための論理的な手法を試します。

 

個人制作作品。映画『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』の Aウイング・スターファイターを再デザイン

Q.芸術的な目標はありますか?

常に 自身を前に進め、アイデアをかたちにする方法、ワークフロー改善の方法を学び続けることです(仕事でもそれ以外でも)。

Q.好きなアーティストは誰ですか?(伝統的/デジタル)その理由もおしえてください

Fausto De Martini 氏や Vitaly Bulgarov 氏には大きな刺激をもらっています。いつも、彼らのデザインやディテールレベルに圧倒されています。

 

作品『The Journey』


翻訳:STUDIO LIZZ (TK)
編集:3dtotal.jp