3dtotal.comから海外のデジタルアート最新情報
(映画、ゲーム、映像関連)を日本語でお伝えします!

【特別寄稿】造形家 / 映画監督 片桐裕司の いろいろあっていいんじゃない?|エピソード68:永住権と “よかった探し” のすすめ

Pocket

ハリウッドで彫刻家、キャラクターデザイナー、映画監督として活動。日本で開催する彫刻セミナーは毎回満席の片桐裕司さんのエッセーです。肩の力を抜き、楽しんでお読みください!


片桐 裕司 / HIROSHI KATAGIRI
彫刻家、映画監督

東京生まれ、東京育ち。1990年、18歳のときに渡米。スクリーミング・マッド・ジョージ氏の工房で働きはじめる。98年にTVシリーズ『Xファイル』のメイクアップでエミー賞受賞。その後、『ターミネーター』『エイリアン』『ジュラシックパーク』のキャラクタークリエーション等で有名なハリウッドのトップ工房スタンウィンストン スタジオのメインアーティストとして活躍(2000〜6年)『A.I.』『ジュラシックパーク』『タイムマシーン』『宇宙戦争』等の制作に携わる。現在、フリーランスの造形家、映画監督として活躍中。
東京生まれ、東京育ち。1990年、18歳のときに渡米。スクリーミング・マッド・ジョージ氏の工房で働きはじめる。98年にTVシリーズ『Xファイル』のメイクアップでエミー賞受賞。その後、『ターミネーター』『エイリアン』『ジュラシックパーク』のキャラクタークリエーション等で有名なハリウッドのトップ工房スタンウィンストン スタジオのメインアーティストとして活躍(2000〜6年)『A.I.』『ジュラシックパーク』『タイムマシーン』『宇宙戦争』等の制作に携わる。現在、フリーランスの造形家、映画監督として活躍中。

エピソード68:永住権と "よかった探し" のすすめ

"アメリカ生活 3種の神器" を手に入れて(※ エピソード65:貧乏のありがたさ 参照)、その幸せをかみしめて 数週間ほどした時に ある出来事が起こりました。アメリカの永住権、いわゆる "グリーンカード" が当たったのです!

移民の国アメリカは、移民に対して割と寛大な国で、私が応募した前年から永住権を抽選でもらえるプログラムというものが始まっていたのです。1991年に始まったらしい このプログラム。初年度は 1人何通でもハガキを出してもよかったとのことで、バブルの真っ只中だった日本の人たちは 1000通とか 2000通とか出して 複数回当たった人たちもいたようです。ただ、私が、そのプログラムのことを知ったのは その翌年。前年の混乱を反省し、1人1通しか応募できなくなってからでした。しかし、初めて出した たった1通のハガキで、私は見事に永住権を当てたのです!

私は小さい頃から「自分は運がいい」という自覚がありました。「なぜ 運がいいのか?」 答えは簡単です。「自分は運がいい」と本当に思っているからです。

かつて、世界名作劇場で『愛少女ポリアンナ物語』(1986年)というアニメ作品がありました。主役の少女ポリアンナは、人から見たら運が悪いことでも "よかった探し" というゲームにして、悪いことの中からよかったことを探して 暗くならない子でした。

世界名作劇場『愛少女ポリアンナ物語』(1986年)

これを見た時、「あ、自分と一緒じゃん」と思ったのをよく覚えています。仕事が急になくなっても、自分の練習の時間ができてよかったとか、事故にあっても、死んでたかもしれないのに これから運転するのに もっと注意を払えるようになってよかったとか。

以前、LA(ロサンゼルス)で車を運転していて、人気のない夜道で通せんぼされ、ふと横を見ると、男が銃口をこちらに向けていたという時がありました。とっさに、頭を下げ、アクセルを踏んで、その場から逃げたのですが、なんと その男が後ろから発砲したのです! 弾は運転席のドアに当たって跳ね返り、車がちょっと傷ついたくらいで無事でした。もちろん、その時はビビりましたが、後になってからすぐ「もうこんなことがあれば 2度とこんな危ない目には合わないだろう。よかった!」と普通に思えました。そして、その通り、25年経った今でも、そのような危ない目には 1度もあっていません。早めに経験しておいてよかったと本当に思います。このように、私が実践してきた "よかった探し" は数え上げればきりがありません。

「ポジティブな思考はボジティブなことを呼ぶ」 それは小さいころからずっと感じていたことです。自分の半生を振り返って、若い頃から憧れのハリウッド映画に携われたこと、主役級のキャラクターを任されるようになったこと、自分の映画を監督できたこと、などなど、傍から見れば サクセスストーリーかもしれませんが、なぜ このようなことができたのか?

まず「運が良かったから」と自分の中から素直に出てきます。今まで、人生の節目節目に、実力でやって来たのでは無いチャンスが いっぱいありました。「それに引っ張られてきた」という感覚が強いので「本当に自分は運が良かったんだ」としみじみ思います。

グリーンカードの抽選に応募する時、「当たってくれ」とは願いませんでした。漠然とした「当たる」という感覚が自分の中にあったのです。あとは「当たってくれ」という願いを忘れて、一生懸命できることを続けて、明るくしていたら当たったのです。

そしてもう 1つ。運は行動しないとやってきません。何もせずに待っていて 運がいいことが来るかといえば、それはとんでもない間違いです。運の良さは「行動 X プラス思考」だと思います。行動が多いほどチャンスは回ってくる。だけど、行動が多くても、マイナス思考だと結果もマイナスになってしまう。そして「行動がゼロだと結果はゼロ」 これは当然ですね。

運が悪い人っていますよね。そういう人は大概ネガティブです。人の批判をして文句ばかり言っている。運が悪いからネガティブなのではありません。「ネガティブだから運が悪い」のです。「運は自分で呼び込める」と私は経験から信じています。皆さんにも "よかった探し" を実践することをお勧めします。

★バックナンバーはこちらから

■片桐裕司さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/hollywoodfx/

■ハリウッドで活躍するキャラクターデザイナー 片桐裕司による彫刻セミナー
http://chokokuseminar.com/

 


Pocket