髪の毛の描き方:ストレート、ウェーブ、カーリー、コイル ヘア
10 消しゴムツールで馴染ませる
前に塗った部分を[消しゴムツール]で消して、新しいハイライトを髪に馴染ませます。ここでは何も特別なものは使っていません。標準の Photoshop の[消しゴムツール]のみを使用します(デフォルトで不透明度(減衰)が設定されています)。
消しゴムツールで馴染ませる
11 暗い部分 その3
円ブラシに戻し、前回の暗い部分の層と同様に、既存の色をかなり濃くします。今回も高彩度の色を使ってください。グレーや黒に偏ると、髪が濁ってくすんだ感じになってしまいます。黒やグレーの髪を作る場合でも、純粋なグレースケールより色味のある暗い色を使うことをお勧めします。
このステップでは、大きなブラシサイズで集中的に暗い部分(髪が重なったり束になったりする部分)を作り始めます。また、あとで髪の流れを際立たせるのに役立つ、より大きな暗い毛束を加えることもできます。
大きなブラシで暗い部分を塗ります
12 明るい毛束と毛の塊
前のステップで加えた暗い毛束を崩すために、明るい色の円ブラシ で 明るい毛束を加え始めます。この時点で、毛先にもまとまった毛束も加えます。私のブラシは小さめですが、一本一本の毛のように見えるほど小さくはありません。まだ太めの束も描いています。
小さめのブラシで毛束や毛先を描く
13 ハイライト その3
ヘアブラシに戻り、ハイライトをもう一層入れていきます。今回は以前よりはるかに明るく、高彩度ですが、まだ純粋な白ではありません。なぜ、これらのハイライトと暗い部分を一度に追加せず、段階的に加えているのかと疑問に思うかもしれません。その答えは、自然に見える髪を作るには、複数の層が必要だからです。明暗のさまざまな層が、最終的に髪に奥行きとリアルな質感を与えるのです。
さらに明るいハイライトを追加
14 ハイライト オーバーレイ
これまでとは異なり、この層にはレイヤー描画モードを追加します(Photoshop 以外のソフトでも、同様の設定があるはずです)。 今回は Photoshop で作業しているので、レイヤー描画モードドロップダウンから[オーバーレイ]を選択、不透明度を 76% に設定します。不透明度の設定をいろいろ試して、自分に合うものを選びましょう。
さらに、ここで描いたハイライトを[消しゴムツール]で消して、残りの髪と馴染ませています。髪をどの程度ツヤツヤに見せたいかによって、ハイライトを多めに、あるいは 少なめに消すとよいでしょう。
[オーバーレイ]描画モードでハイライトを追加し、[消しゴムツール]で馴染ませる
15 ライトの減衰
新規レイヤーを作成、再び、レイヤー描画モードを[オーバーレイ]に設定して、毛束の端などに明るい部分(ライトの減衰)を描いてきます。今回は不透明度を100%に設定し、前のステップと同じ色を使います。さらに強いハイライトを入れたい場合は、ここで追加するとよいでしょう。
毛束に明るい部分を加える(ライトの減衰に見えます)
16 はみ出した毛束
再び、円ブラシを選択、ブラシのサイズを非常に小さくして、はみ出した毛束を描き込んでいきます。このステップでは、描いている髪のタイプを理解することが重要です。ストレートヘアやコイルヘアのはみ出した毛束は、より細くなる傾向があり、ウェーブヘアやカーリーヘアは太めになる傾向があります。
既存の色から、明るい色と暗い色を混ぜて、髪の束を描いていきます。これらの毛束が他の髪と同じ流れに従い、毛束の端まできれいにつながるようにしてください。コイルヘアの場合、他の髪のタイプよりも毛束を多く入れます。これは、縮れて乱れている感じを出すためです。
髪の毛のタイプに応じて、はみ出した毛束を描き分けます
17 仕上げ と 大きな毛束の調整
お気づきかもしれませんが「ストレート」ヘアについては、すでに結果に満足しているため、ここでは、ほとんど何も加えていません。同様に「ウェーブ」ヘアにもあまり手を加えていませんが「コイル」ヘアには多くの調整が必要となりました。
ここでも、標準の円ブラシを使い、髪の流れに沿って太めのストロークで描き、すべてをよりシームレスに馴染ませています。そのほとんどで、明るめのトーンを使っており、新しい色は取り入れていません。先に塗った暗い部分に上塗りして、暗い部分のほんの一部が透けるようにします。これが先ほど話した層を作る作業であり、髪により深みのある感覚を与えます。
大きなブラシストロークでハイライトをカットすれば、ハイライトを少し強調することもできます。こうすると、髪にさまざまな層があり、すべてが平面に収まっているだけではないように見えます。この最後のステップは、全体の統一感を高めるのに役立ちますが、やり過ぎるとせっかく描いたディテールまで失われてしまうので注意しましょう。これで完成です!
仕上げで全体をまとめる
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