髪の毛の描き方:ストレート、ウェーブ、カーリー、コイル ヘア
英国の Gina Nelson氏 が、4つの基本的なヘアタイプ「ストレート」「ウェーブ」「カーリー」「コイル」の描き方を紹介します

はじめに
このチュートリアルでは、16 のステップを通して、4つの基本的なヘアタイプの描き方を学びます。このテクニックは、デジタルペイントやイラストに応用でき、「スタイライズされた髪」と「リアルな髪」の両方の質感表現に活用することができます。
Photoshop を使いますが、ツールよりもテクニックに重点を置いているので、他のデジタルペイントソフトを使ってもかまいません。また、ペンタブレットを持っていることも必須です。私は Wacom 製品を使っています。
01 使用ブラシ
2本のブラシを使います。左側は「髪をシミュレートしたブラシ」で、もう一方は Photoshop のデフォルトの「円ブラシ (未調整)」です。
使用する 2本のブラシ
02 スケッチとベースから―
はじめに、髪の形を大まかにスケッチ、その下に、素早くベースカラーを塗ります。まず、描こうとしている髪のタイプがわかるリファレンスを用意、毛束がどのように垂れ下がるかを確認しておくことをお勧めします。髪の毛は何らかの形でまとまっていることが多く、髪のタイプによって特徴が異なります。
使用したリファレンスのクローズアップ。左から「ストレート」「ウェーブ」「カーリー」「コイル」
ベースカラー
03 暗い部分 その1
スケッチの線に沿って、暗い部分を描き足していきます。ここで選ぶ色は、ベースカラーよりも暗い色が望ましいのですが、色が濁らないように彩度を高くしておきます。「髪が頭皮に付く上部の小さな領域」と「中間から下部」にかけて濃い色を集中的に使い、きれいなグラデーションを作り始めます。
上部と下部は濃い色になっています
04 ハイライト その1
ベースカラーより明るく、高彩度の色を使って、点や楕円状のハイライトを追加します。より現実的なアプローチを目指すなら、ハイライトの入れすぎに注意しましょう。光沢が強すぎると、すぐに髪が不自然に見えてしまいます。
ハイライトを追加
05 馴染ませる その1
ハイライトをベースカラーに少しずつ馴染ませていきます。これは単純にベースカラーをカラーピッカーで選んで、ハイライト部分にペイントするだけです。この作業では、筆圧で不透明度が徐々に変化するブラシを使用してください。そうしないと、色を馴染ませることができません。
ハイライトとベースカラーを馴染ませる
06 暗い部分 その2
それまで使っていた色よりもずっと暗い色を選び、手前(上層)にある髪の周りを塗り始めます。こうして、髪の中に明確な層を作り出します。
この時点では大きなブラシストロークを使い、きれいに仕上げることを気にせず、大まかに作業を進めています(大きなブラシストロークを使うことが重要です)。あとで現在暗くしている部分の上に層(レイヤー)を重ねて、奥行き感を生み出していきます。
上層の髪の周りを塗って、層をつくる
07 ヘアブラシを使ったブレンド
ここで、デフォルトの円ブラシからヘアブラシに切り替えます。円ブラシを使って馴染ませる作業と同じように、すでに使っている色をピックして、軽く馴染ませていきます。ここでの主な目的は、すでに塗った部分を滑らかにすることなので、まだ新しい色は導入しません。髪を馴染ませるときは、常に髪の流れに沿った方向に塗るようにしてください。元のスケッチをガイドにし、その線に沿って作業を進めます。
ヘアブラシで馴染ませる
08 ボリュームを出し、外側に広げる
引き続き、ヘアブラシを使い、髪のエッジをソフトにしてボリュームを加えます。エッジ部分の髪はあまり固く見せたくありません。実際には、髪をより軽やかで自然に見せるため、きれいな減衰(グラデーション)作っています。
ヘアブラシでボリュームを出します
09 ハイライト その2
ここで、もっと集中的にハイライトを加えていきます。このハイライトには、前回よりも高彩度の色を使います。ただし、白や白に近すぎるものを使わないようにしましょう。調べてみればわかりますが、現実世界に白いハイライトは存在せず、入れると髪が不自然になることがあります。必要に応じて、あとで白っぽい小さなホットスポットを追加できますが、今のところは明るすぎる色は避けましょう。
高彩度のハイライトを加えます