ロボットのいる部屋『Chill Night|チルナイト』のメイキング

05 テクスチャリング

すべての UV が完成したら、配置した要素にテクスチャを割り当てます。今回、Substance 3D Painter を使ったのは、テクスチャをオブジェクトにベイクしてレンダリングする前に、そのルックを簡単に確認できるからです。ソフト内蔵のスマートマテリアルと、ネットで見つけたリアルなテクスチャ(https://polyhaven.com/)を組み合わせています。

ここまでの作業を終えたら、すべてのテクスチャをシェーダに接続し、ライトに合わせてシェーダを微調整します。基本テクスチャとして、私は diffuse(ディフューズ)、roughness(ラフネス)、normal(法線)をよく使いますが、必要に応じて さらにテクスチャを追加します。

Substance 3D Painter でテクスチャを作成し、Maya の Arnold シェーダに割り当てる

06 Arnold と AOV の設定

ショットのセットアップが完了し、ライトとシェーダを設定できたら、レンダリングの準備に取り掛かりましょう。Arnold レンダラーを使うときは、[Sampling]に注意してください。レンダリングに時間をかけたくないので、すっきりさせてコストを下げるように心がけています。AOVs は図のように設定しました。

Maya の[レンダー設定]でArnold と AOVs を設定する

07 合成

レンダリングと AOV を設定し、作成したレンダーパスを Nuke でコンパイルします。カラーコレクションやグレーディングを行い、最終出力をマージし、バランスをとっています。

Nukeで合成する

08 仕上げ

最終イメージの仕上げやカラーグレーディングを Lightroom で行うのが 私は好きです。これは CGアーティストにとって珍しいことかもしれません。Lightroom のカラーコントロールはとても便利で、フォトグラファーとして ついつい使いすぎてしまいますが、それくらい快適に使えるツールだと思います。

Lightroom で仕上げる

 

★Chill NIGHT | チルナイト Breakdown(16秒)

 


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編集:3dtotal.jp