ZBrush、Marmoset Toolbag 使用、『ドレイクソルジャー』のメイキング
フリーランス デジタルスカルプター Raphael Mustaine氏 が 3Dの兵士『Drake Soldier (ドレイクソルジャー)』のメイキングを解説します
はじめに
ブラジル、サンパウロ出身の Rafael Mustaine です。現在はフリーランサーとして、エンターテインメントおよびコレクターズアイテム業界向けの3Dキャラクターを開発しています。ここブラジルで、国際的なスタジオのプロジェクト開発を楽しんできました。コレクターズストアに足を運べば、私の携わった作品を見つけられるでしょう。それは素晴らしい経験だったので、より挑戦し、多くを学ぶために『Drake Soldier (ドレイクソルジャー)』の制作に着手しました。
『Drake Soldier (ドレイクソルジャー)』のメイキング
まず、制作したいキャラクターのスタイルをよく研究することが重要です。これにより、プロセスがよりダイナミックかつ客観的になります。キャラクターを構築する上で、役立ちそうなリファレンス(芸術的でリアルなもの)を探してください。言うまでもなく、優れた結果を得るには、アナトミー(解剖学)・ボリューム・プロポーション(デザイン)に関する知識が重要になります。
プロジェクトのリファレンス
01 ZBrush モデリング
私はこの段階が一番好きです。モデリングは、スカルプトしたいものに対する創造性と情熱をぶつけられる芸術的なプロセスです。ドレイクのモデリングでは、まず ZBrush で球をダイナメッシュに変換しました。ブロッキングでは、キャラクターのプロポーションとシルエットに常に意識してください。ZSphere から構造を作成すれば、より多くの時間を節約できることでしょう。
ZBrush モデリング
02 モデルのデザイン
非常に芸術的な段階で、私は構造をペイントしてデザインを構築しています。「可動性」と「アナトミー(解剖学)」を重視し、アーマーになる各プレートをデザインしました。良い結果を得るには、アナトミーとプロポーションが大事です。各プレートでは筋肉の構造を重視し、見栄え良い正しいルックにします。
モデルのデザイン
03 構造に要素とディテールを加える
各プレートを適切に構造化したら、キャラクターデザインにビジュアルアイデンティティを加えましょう。Photoshop でアルファをいくつか描いて各プレートに適用し、構造内のライトの位置を明確にします。さらに、エッジ部分にネジを加え、空気口も仕上げます。
ここでは創造性を発揮できますが、常に機械構造のエンジニアリングを意識しているところにも注目してください。機械的なキャラクターのさまざまなコンセプトを分析してみると、非常に参考になります。今回の手法は、強固で効率的なデザインを構築する上で大いに役立つでしょう。
構造に要素とディテールを加える
04 リトポロジ
この段階では技術的な作業が増えて、芸術的な作業は少なくなりますが、キャラクターを他のソフトウェアにエクスポートするための重要なプロセスです。
リトポロジとは、UVマッピング・テクスチャベイキング・リギング・アニメーションを容易にするために、メッシュを再配置することです。今回、体には[Zリメッシャー]ツールを使い、頭部には 3ds Max を使いました。詳しくは図を参照してください(このテーマとソフトウェアに関するより詳細なビデオや記事は、インターネットでも簡単に見つかるでしょう)。
Zリメッシャーと 3ds Max でリトポロジを施す