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暖かさと寒さの建築ビジュアライゼーション『The Second Chance』のメイキング

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イランの 3Dアーティスト/建築家 Mohsen Hashemi氏 が、その作品「The Second Chance」のメイキングを紹介します(3ds Max 等使用)


Mohsen Hashemi
3Dアーティスト/建築家|イラン


この「The Second Chance」は、私が「感覚(フィーリング)」「気分(ムード)」によって本能的に作成した初の作品です。リファレンスを使わず、自分の本能だけで決めていった結果、この「暖かさと寒さが共存する環境」になりました。「暖かい光と冷たい光」「黒と白の構造」など、いくつかの「対照的な要素」が組み合わされています。「矛盾」はアートに素晴らしい結果を生み出すことがあり、本作では それがうまく機能しています!

1. モデリング

建物のモデリングには、いつものように 3ds Max のポリゴン編集機能を使用しました(※詳細な構造を簡単にモデリングできる方法です)。また、すべてのエッジには面取りをしています。これはオブジェクトにリアルなマテリアルを表示させるための最適な方法です。

建物のモデリングには、いつものように 3ds Max のポリゴン編集機能を使用しました

さまざまなモデルデータ集から多くのオブジェクトを使用したので、シーンのディテールに集中することができました。ディテールのある絵は鑑賞者の目を退屈させないので、常にディテールを考慮しましょう。「神は細部(ディテール)に宿る」のです。

常にディテールを考慮しましょう。「神は細部(ディテール)に宿る」のです

2. フレーミング

私は常に、フレーミングに「黄金比」を使用します。フレーミング、構図をうまく設定しておけば、魅惑的なレンダリングの作成に役立つことでしょう。また、優れたフレーミングは、鑑賞者の目をイメージのディテールに向けるのにも役立ちます。

構図をうまく設定しておけば、魅惑的なレンダリングの作成に役立つことでしょう

3. 色の構成

ビジュアライゼーションにおける重要なパートは、作品の「カラースキーム(配色)」です。とても暖かい色から冷たい色への急な遷移が、常に機能するとは限りません。場合によっては、色を調整し 柔らかくする必要があるでしょう。図のように、家庭的なムードを表現したかったので、このカラースキームにしました。インテリアデザインでは、シーンのスキームに従うことがとても重要です。

ビジュアライゼーションにおける重要なパートは、作品の「カラースキーム(配色)」です

4. ライトバランス

作品の「感覚(フィーリング)」「気分(ムード)」を 鑑賞者に感じ取ってもらうことが大事です。この場合「外からの冷たい感覚」「内にある暖かい感覚」に移すため、シンプルなライティング設定にしました。これは、複数のライトを制御して シンプルで素晴らしい結果を生み出す最も簡単な方法です。

「感覚(フィーリング)」や「気分(ムード)」を 鑑賞者に感じ取ってもらうことが大事です

環境光(アンビエントライト)には、VizPark の HDRI を使用しました。これにより、Photoshop で露出と色を少し補正するだけで、シーン内に素敵な青い効果を実現できます。室内のライトには Corona Renderer の ライト設定を使用しました。

5. マテリアル

暖色と寒色をテーマにして、平和的な感覚を出すために、家庭的な効果を高める快適なシェーダや色を使うことにしました。ご覧のとおり、使用するのは、いくつかのシンプルなマテリアルで、凝ったものはありません。「何層にも重なった凝ったマテリアルが素敵なシェーダを作る最良の方法である」と思っている人もいるでしょう。しかし、ここでは、洗練されていない 1つのレイヤーでできることをお見せしましょう。

6. ポストプロダクション

最終レンダリングは、そのままのデフォルト設定で実行。そして、ポストプロダクションでは Photoshop を使って、各レンダリングパスを、影とハイライトを強めています(※図を参照)。さらに[トーンカーブ]と[レベル補正]でコントラストとライトバランスを上げ、中間トーンとハイライトの色の効果を高めています。最後に[ハイパス]フィルターでイメージのシャープネスを強めて完成です。

 


翻訳:STUDIO LIZZ (TK)
編集:3dtotal.jp

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