ゲームキャラクターをつくる – テクスチャリング編:09 UV展開とテクスチャのベイク

この「ゲームキャラクターをつくる」シリーズでは、ゲーム制作におけるキャラクター制作の実践的なワークフロー&テクニックを解説します。今回は、UV展開とテクスチャのベイクです(Maya、xNormal 等 使用)


Adam Fisher
キャラクターアーティスト | オーストラリア


キャラクターを作成する際には、さまざまなプロセス、ツール、ワークフローを利用できます。ここでは、私自身のワークフローで使用するプロセスとテクニックを説明します。特定のソフトウェアに着目するステップもありますが、これらは、他のソフトウェアでも代用することができるでしょう。この「ゲームキャラクターをつくる」シリーズが、何らかの方法で役立つことを願っています。では、はじめましょう!

ステップ1:顔のUV展開

Maya で、顔の前面を構成するフェースを選択して[UV]>[平面](UVs > Planar Map)、[投影元]:Z軸で適用します。作成された UV には歪みが生じています。[UVエディタ]を開き、顔の UVシェルを選択。[UVスムーズ ツール]で UVの歪みが少なくなるまで[リラックス]および[展開]ボタンをクリック&ドラッグします。

UV空間の節約のために、首の下半分を[ミラー]しましょう(※アーマーであまり見えないため)。まず、顎のストラップから下の首の半分を削除。もう半分を選択して、円柱マッピングを適用します(UVs > Cylindrical Map)。

作成した首のUVを顔のUVシェルにマージします。再び[UVスムーズ ツール]で[展開]ボタンを使いますが、首の前面のUVエッジは真っ直ぐにします。続けて、首のフェースを選択、[メッシュの編集]>[抽出](Mesh > Extract)で独立したオブジェクトにして、[ミラー]します。これにより、首のUVシェルはミラーされて重なります。首のジオメトリと顔のジオメトリを結合、頂点をマージ。そして、顔のUVと反転していない首のUV(重なっている)をマージします。

作成した首のUVを顔のUVシェルにマージします

ステップ2:胴体のUV展開

胴体のすべてのフェースを選択、[UV]>[平面]([投影元]:Z軸)を適用します。そして、すべてのエッジを選択して、UVシェルの継ぎ目を定義します。エッジを選択した状態で、[UVエディタ]シェルフの[選択したエッジに沿ってUVを分離]ボタンをクリックします。各シェルに対し[UVスムーズ ツール]の[展開]機能で、UVの歪みを取り除きます。手作業での微調整が必要になることもあります。

胴体のUV展開