3ds Max によるハードサーフェスの制作

[ターボ スムーズ]モディファイヤのコツ

このプロジェクトでは[ターボ スムーズ]モディファイヤを使用します。これはクールな機能で、ジオメトリに膨大なループを加えることなく理想的に滑らかにします。結果的にポリゴンは多くなり、レンダリング時間も長くなりますが、ビューポートでの作業中は表示ポリゴン数を少なくすることができます。[反復]をゼロに、[レンダリング反復] のみをオンにしましょう。

まず、パーツをエッジループなしか、ループを最小限にとどめて作成します。各ポリゴンに適切な[スムージング グループ]を適用することが重要です。それが[ターボ スムーズ]モディファイヤを適切に使用するカギとなります。

その後、[ターボ スムーズ]モディファイヤの[反復]を2に設定、[サーフェス パラメータ]の[スムージング グループ]オプションをオンにします。これでジオメトリがスムーズになりますが、[スムージング グループ]での変更はそのままとなり、グループ間のシャープなエッジは保たれます。

さらにもう1つ[ターボ スムーズ]モディファイヤをかけますが、今度は[反復]:1で、[スムージング グループ]オプションをオフにします。こうして、ループを増やすことなく、滑らかな表面を設定できます。

[ターボ スムーズ]モディファイヤでエッジループを増やさずに作業する

弾帯の作成

まず、1つのピースをモデリングします。それを何度も複製して、すべてをアタッチ、1つのオブジェクトにします。任意の形でスプラインを作成、先ほどのオブジェクトに[パス変形] モディファイヤを適用、[パスを選択]ボタンでスプラインを選択します。その後、[パス変形軸]で[パスに移動]ボタンを押し、スプラインと同じ場所にオブジェクトを移動させます。

最後に[ストレッチ]値で納得できる位置に調整します([回転]値や [ツイスト]値の変更を試してもよいでしょう。このツールの良いところは、これらの手順をすべて終えた後でも、スプラインを修正可能で、オブジェクトもそれに従う点です)。

[パス変形] モディファイヤで弾帯を作成する

UVグループ

UVでは、すべてのパーツを、色とシェーダが似ているもの同士に分けます。そうすることで Photoshop でのテクスチャの作業が簡単になります。今回は、6つのテクスチャマップで仕上げました(①外側のメインボディ ②内側のパーツとジョイント ③ケーブル ④ピストンとチューブ ⑤細かなパーツ/ディテール/ねじ ⑥武器)。

①外側のメインボディ ②内側のパーツ ③ケーブル ④チューブ ⑤細かなパーツ

UV設定用セクション

ライティングとテクスチャ

まず、HDRIライト、キーライトを1つ、黄色のフィルライト(補助光)を1つ、青色のリムライトを1つ、そして、顔を照らすための青色の小さなフィルライトをいくつか設定。その後、[テクスチャ レンダリング ]を使用して処理しました。

[テクスチャ レンダリング]でAOマップをベイク処理する

テクスチャ

以下の手順に従い、Photoshopでのテクスチャを作成しました。

①単色レイヤー(新規塗りつぶしレイヤー)をいくつか追加してメインカラーを構築 ②金属のテクスチャを検討して[ソフトライト]描画モードでカラーレイヤーの上に追加 ③黄色いパーツのディテールをペイント ④単色レイヤーの1つをマスクして錆色を追加 ⑤錆色と同じように単色レイヤー1つをマスクしてピール(はがれた塗装)を追加 ⑥適切な位置にテキストとロゴを追加

その他テクスチャについても同じプロセスで作業を行い、V-Rayで最終的なレンダリングをしました。最後の図が完成イメージです。

Photoshopでテクスチャをペイントする

完成イメージ


翻訳:STUDIO LIZZ (Nao)
編集:3dtotal.jp