スーパーマン、バットマン、マイティ・ソー、ハルク.. ヒーローたちの学校!?『よくある学校生活』のメイキング
ステップ8:ライティング
暖色の平行ライトで低い太陽光。2つの寒色のエリアライトで人工室内光。そして、3つのオムニライト(※スーパーマン&ミスティーク用ライト / 帽子の下のソーの顔を明るくするライト / スパイダーマンの机の上にあるクモの巣を目立たせるライト)を配置しました。
ライティング(マテリアルなし)
ステップ9:シェーディング
肌には V-Ray FastSSS2 シェーダを適用、キャラクターごとに調整しました。スーパーマンに使用した標準的な肌をはじめに「ソーとロールシャッハの白」「ハルクの緑」「ミスティークの青」など、各キャラクターにバリエーションを加えました。衣装はすべて 色が違いますが、同じ生地のテクスチャを持っています(※ロールシャッハの革のコート、ハルクのジーンズダンガリー、ソーの帽子を除く)。スパイダーマンの机の周りにあるクモの巣は アルファマテリアルのシンプルな平面です。
前述のように、当初、この作品の制作には CINEMA 4D のフィジカルレンダラーを使っていましたが、途中で方向転換して、V-Ray for C4D でレンダリングしました(※全シェーダを V-Rayマテリアルに変換)。これは とても優れた結果をもたらしました。しかし、Dr.マンハッタンだけは上手くいかなかったので、元のレンダリングのまま使いました。
マテリアル例
ステップ10:レンダリング&ポストプロダクション
Irradiance Map をプライマリエンジン、ライトキャッシュをセカンダリエンジンとして、グローバルイルミネーション(GI)用のシンプルなプリセットを使用。霞には 環境フォグと巨大な球をギズモとして使用します。Photoshop を使って、CINEMA 4D でレンダリングした Dr.マンハッタン と V-Ray でレンダリングしたシーンを合成。レタッチと色補正を少し加えました。
主なレンダリングパラメータ
2つのレンダリングと最終イメージの比較
ステップ11:イースターエッグ(隠しアイテム)
当初から、このシーンにはできるだけ多くのディテールを加えたいと思っていました。見つけやすいものや隠れたものがあります。シンボリックな衣装でないキャラクターには、ひと目でわかるように小さなディテールを追加しています。
キャラクターのディテール
バットマンのガジェット、嘘のブックカバーといったプロップ(小道具)の作成は楽しいひと時でした。その所有者に関するヒントになるものもあります。例えば、ロールシャッハの机には革の手帳があり、机にはシンボルが彫り込まれています。ミスティークの机には青色と身体の問題に関する本があります。いくつかは見つけにくいでしょうが、あえて こうすることに意味があると考えました。
机の上のプロップ
壁には、アルファベット表、地図、法令順守の掲示板で、実際の教室の様子を再現しています(※明らかにスーパーヒーロー用にアレンジされていますが)。以上です。このメイキングが、皆さんに役立つことを願っています。楽しんでください!
壁のプロップ
最終イメージ