VFX業界のアカデミー賞。第22回 VESアワード ノミネート作品の紹介映像（制作：Framestore）。

第22回VESアワード の最優秀キャラクター・アニメーション [実写映画部門] では、映画『ゴジラ -1.0』の 山崎貴 監督、田口工亮さんもノミネートされています。

■VESアワード ノミネート一覧：Visual Effects Society Announces Nominees for 22nd Annual VES Awards https://www.vesglobal.org/press-releases/ves-announces-nominees-for-22nd-annual-ves-awards/

VES OUTSTANDING ANIMATED CHARACTER IN A PHOTOREAL FEATURE（最優秀キャラクター・アニメーション賞 [実写映画部門]）ノミネート - ウンパ・ルンパ

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』において、ヒュー・グラント演じるウンパ・ルンパを極小サイズに縮小するのは、大掛かりな作業でした。シームレスに統合し、ヒューの年齢を下げるため、キャラクターは常にフルCGで制作されましたた。機械学習や自動化されたフェイシャルキャプチャ手法の使用も検討しましたが、その限界に縛られることを望まず、特定のブリーフに合わせてパフォーマンスを洗練させるための絶対的なコントロールが必要でした。私たち Framestore は、絶え間ない再評価のプロセスを経て開発・改良された、非常に詳細なフェイシャル リグの製作に多大な投資を行いました。これにより熟練アニメーターチームは、懸命な観察を通して、繊細なフェイシャルアニメーションで何が達成できるかを追求することができるようになりました。

ノミネートされた皆さん、Dale Newton、Kunal Ayer、Valentina Ercolani、Gabor Foner おめでとうございます。

ウンパ・ルンパ、ドゥンプティ・ドゥー！（youtube より）

永遠に美しい空へ。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー：VOLUME 3』では、ロンドン、モントリオール、バンクーバー、ムンバイ、Framestore の世界各地のスタジオが結集し、真に特別なものを作り上げました。ジェームス・ガン監督は、ロケットの物語を私たちに任せてくれました。さまざまな年齢のロケットのアニメーションや、彼の友人であるコスモ、ティーフ、リラ、フロアのアニメーションも制作しました。ロケットの故郷である ノーウェア を制作しました。この環境はとても豊かで没入感があり、まるで実際に走っている場所のように感じられました。

ガン監督が「これまでで最高のVFX作品」と評する作品を提供するために働いてくれた素晴らしいアーティストの皆さん、おめでとうございます。（youtube より）

VES Outstanding Supporting Visual Effects in a Photoreal（最優秀助演視覚効果 [実写部門]）ノミネート -『ザ・クラウン』シーズン6：Dis-Moi Oui

Framestore の VFXスーパーバイザー Ollie Bersey 率いるチームは、この有名ドラマの過去4シーズンで見られた完璧に隠された VFX、Framestore の仕事を維持しながら、シーズン6 に登場する環境、建物、風景を強化し、作り上げました。

『ザ・クラウン』では、すべてのピクセルが見えるため、隠すことはなく、その水準は非常に高く、要求される仕上げのレベルという点で、実に挑戦的なプロジェクトとなりました。「Dis-Moi Oui」のエピソードは特に痛烈で、強い思い出を呼び起こすような非常に詳細な作品を提供しました。

ノミネートされた Ollie Bersey、おめでとうございます。（youtube より）

VES Outstanding Effects Simulation in an Episode（最優秀エフェクト＆シミュレーション[ドラマ部門]）ノミネート - 『インベージョン』シーズン2：向こう側からの声

ニューヨークとロンドンのチームが初期段階から関わり、ドラマ『インベーション』に 400以上のショットを提供しました。当初は、新キャラクター "エンティティ" の初期ルックを確立するためのポストビズ／コンセプトデザイン作業から始めました。アーティストチームは、目も口もないキャラクターに生命を吹き込む責任を負いましたが、VFXスーパーバイザー Erik Henry は「このシーズンで最も感情的にインパクトのある瞬間」と表現しています。

ノミネートされた Zybrand Jacobs、Alex Marlow、Tim Jenkinson、Tobias Gronbeck Andersen 、そして、この素晴らしいプロジェクトに携わった全チーム、おめでとう。（youtube より）

VES Outstanding Model（最優秀モデル）ノミネート - ジョリー・ロジャー号

『ピーター・パン&ウェンディ』の この3Dアセットは単純な船ではありませんでした。大海原を航海し、妖精の粉で空を舞い、崖に激突し、壮大な逆さバトルを繰り広げ、ロンドンの雲の中を滑空する必要がありました。また、セットで使用される部分的なビルドと調和させる必要があり、ピクセルパーフェクトなモデルと、プレートからCGまで完全にフォトリアルに調和させるルックデヴが必要でした。何マイルにも及ぶ正確なロープとレイヤー化された帆のシミュレーション、500個の UDIM に渡る12種類の木材、散らばったフジツボと手入れされたコケ、海藻と塩の染み、破れた帆、壊れたマスト、これらすべてが一体となって、フォトリアルでありながら信じられないほど見事な魔法のような、非常に複雑なアセットを作り上げなければなりませんでした。

ノミネートされた皆さん、Patrick Comtois、Thomas Gallardo、Harrison Stark、David Thibodeau、おめでとうございます 。（youtube より）

★Corridor Crew | Loki Season 2 VES| Framestore（1分10秒）

『ロキ』シーズン2 の卓越した VFX を CorridorCrew が解剖します。

壮大なシーズン 2 では、ロンドンとムンバイのスタジオで、実にユニークな VFXショットに挑戦しました。美術部、映像開発部、プリプロダクション部、VFX部の才能あるアーティストたちが協力して、タイムスリップやスパゲティ化といった視覚的に特徴的なエフェクトを生み出し、ロキが物語の神としての座に就き、どんな神になりたいかを決める壮大なフィナーレで最高潮に達しました。（youtube より）

編集部からのおすすめ：TV、映画、映像制作における特殊効果について学ぶには、書籍『映像制作のためのVFX教科書』をおすすめします。