【インタビュー】心を動かすような作品を作り続けたい:3Dアーティスト Cristiano Porfirio 氏

業界に15年余り。ブラジル出身の 3Dアーティスト Cristiano Porfirio は、素晴らしい作品を制作しながら、多くの良い仕事習慣を身につけてきました


Cristiano Porfirio
3Dアーティスト|ブラジル


Q. 自己紹介をお願いします

子供の頃からアートの世界に夢中でした。ずっとマンガやアニメが大好きで、絵を描いて過ごしていました。そのため、将来に何をしたいかについて迷ったことは1度もありません。最初はグラフィックデザインの仕事に就きましたが、すぐに 3Dの世界に足を踏み入れました。振り返ってみると、これは本当に正しい選択だったと思います。

この業界に入ってもう15年余りになります。広告関連のプロジェクトからキャラクター制作、そして、アニメーションやゲーム向けの環境デザインまで、幅広く手がけてきました。今はフリーランスとして活動しており、ブラジル国内はもちろん、世界中の代理店やスタジオと一緒に仕事をさせてもらっています。

「First Flight」

Q. 制作ワークフローをおしえてください。アイデアはどこから得ましたか?

作品「The Classroom」のきっかけは、Pixar の映画『ソウルフル・ワールド』でした。脚本、設定、キャラクターのすべてが素晴らしく、心から感動したのです。そのインスピレーションを自分の作品に活かしたいと思い、『ソウルフル・ワールド』をメインのリファレンスにしながら、他のお気に入りアニメーション作品の要素も織り交ぜることにしました。テーマとして、「先生という職業に敬意を表しつつ、同時にブラジルの特色も表現したい」と考えました。

まず、キャラクターの衣装や背景セットのリファレンスを集めてから、プロジェクトを開始しました。この作品では、以下のとおり、アニメーション制作スタジオのパイプラインに従っています

・リファレンスの収集
・ブロッキング(大まかな配置決め)
・3Dモデリング
・テクスチャ作成
・シェーダーの設定
・ライティング
・レンダリング
・ポストプロダクション(後処理)

「The Classroom」

Q. 制作で苦労したことはありますか? 新しい学びはありましたか?

最も苦労したのは、複雑なシーンを準備することでした。登場する要素がたくさんあり、そのすべてをバランスよく見せる必要がありました。特に背景の細かい要素は、シーン全体の完成度を左右する重要な役割を担っていました。

それに加えて、「世界中で愛されている Pixar 作品 をリファレンスにする」というプレッシャーもありました。「同作に比べて、本当に満足のいく作品が作れるのだろうか」という不安もありましたが、想像していたとおりに仕上げることができました。頭の中で思い描いていたイメージを形にできたときの喜びは、アーティストなら誰でもわかってもらえると思います。

このプロジェクトにおける最大に学びは、「自分の可能性に蓋をしないことの大切さ」です。制作を始める前は「こんなに複雑なシーンを本当に作れるのかな」と思っていました。しかし、その複雑さを逆にやる気に変えて、「できるだけベストを尽くそう」と決めました。結果として、制作の全工程が本当に楽しく、技術面でも大幅にレベルアップできたと感じています。

「Jesus and the children」(オリジナル2Dアート:Gabriel Soares

Q. ポートフォリオをアップデートする秘訣・ヒントがあれば おしえてください

普段は クライアント向けの仕事をこなしながら、並行して 個人プロジェクトを制作しています。そのため、1日のうち数時間を確保するようにしています。これがポートフォリオを新鮮に保つ唯一の方法であり、スキルアップにも直結すると思います。

この業界を目指している方にも、ぜひ実践してもらいたいです。才能やセンスももちろん大切ですが、それ以上に「日々の積み重ねこそが成功への近道」だと思います。

「Merry Christmas」(オリジナル2Dアート:Aleksey Baydakov

「Jungle Boy」

Q. 近年の作品についてお聞かせください

ライティングとレンダリング技術を学ぶための個人プロジェクトに取り組んでおり、一つずつ着実に完成させていく予定です。これからも変わらず、「見る人の心を動かすような作品を作り続けたい」と思っています。情熱と愛情を注いで制作した作品で、誰かの人生に少しでもポジティブな影響を与えたい。それが 私にとって一番の喜びであり、目標でもあります。

「Florence」(オリジナル2Dアート:Patri Baranovsky

「Teemo's Adventures」(オリジナル2DアートAriabba

 


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編集:3dtotal.jp