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チュートリアル

プロの3Dアニメーターによるキャラクターアニメーションの作り方

制作:Camilo Duarte Franco

Web: http://camiloduarte.tumblr.com/

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キャラクターの動きをつけるスキルを磨きましょう。MPCで長編映画のアニメーターとして活躍するCamilo Duarte Franco氏が、説得力のある動きの作成方法を明らかにします(Maya使用)

私はプロのアニメーターなので、アニメーション制作の基本動作について、経験に基づいた説明ができるかと思います。

一般的な歩行、停止、走行であれば、ツールやサイクルを利用できます。しかし、大作アニメーションの制作において、自分の担当ショットに個性を加えたいのであれば、カーブの中で起きていることを理解する必要があります。まず、動作プロセスの明確なアイデアを持つことが重要なので、動きの種類、体の形と筋肉に対する影響について調べることから始めます。そうすることで、リアルな動きに近づくことができるでしょう。

個人的にお勧めの方法は、ビデオを撮影して、脚と腰の連動など各ポーズの身体力学を解釈することです。その後、歩き方に個性を加えるため、ポーズをいくつか組み込んで、タイミングに沿って動かしていきます。

キャラクターデザインの際に以下の点について考える必要があります。
1. そのキャラクターが、どこから来て、どこへ行くのか?
2. ショットの目的は?


それらが決まったら、キャラクターの歩き方についてイメージしていきます。まず、歩いているときの腰を理解するため、3〜4つの動きのショットからなる分かりやすいリファレンスシートを作成しましょう。これで、基本的なアクションのラインを大まかに描いていけます。ここで言う「ライン」とは、足、腰、肩、頭部を結ぶ仮想の線です(図01)。脚と胸上部の連動性と、加速/減速しているときの回転や移動などを認識することも重要です。

図01

図01

計画

キャラクターで作業するときには、人体構造のデザインにも必ず注意を払いましょう。リファレンスシートを作った人体と比率が同じでないかもしれません。そのような場合、各ポーズに調整が必要です。

キャラクターを Maya にセットして、全身を選択するための簡単なキーボードショートカットを作りましょう(図02)。これで、手早く簡単にイメージを操作できます。[スクリプトエディタ]で[編集]>[ヒストリのクリア](Edit > Clear History)を実行後、使用予定のキーボードコントロールを選択、メインシェルフにドロップして、ボタンを作成します。

図02

図02

ブロッキング

私はよく、腰と脚のブロッキングから始めます。後でおこなう体のバランス調整に使うため、腰の[回転](特に[回転 X]を使用)と[移動]を大まかにセット。このカーブを調整して加速と減速の効果を作成できます(1〜2)(図03)。

図03

図03

キャラクターの重心を探りましょう。重心がズレるとキャラクターのバランスが崩れてしまうため、各ポーズの重心(中央ライン)をできるだけ近づけることが重要です。

胸上部の基本的な回転を作りましょう。リファレンスを観察すると、下半身に連動して胸部が動くことに気づきました。リアルな歩行を作成するため、キャラクターに主要な回転を入れましょう(図04)。

図04

図04

肩についても考慮してください。肩は体にある「眉毛」のようなものです。腕も後々の動きできれいな弧を描けるように、修正する必要があります。また、頭部に[回転 X]を追加すると、全身の揺れを補完して、全体的なアニメーションがより自然になります。

このプロセスの最後で、体の形状に合ったスペーシングがされているかどうかを確認して、その後、歩き方がより個性的になるようにタイミングを調整しましょう(図05、ムービー1、2)。

図05

図05

ムービー1

ムービー1

ムービー2

ムービー2

スプライン

体の動きの多くは、腰から連動しているため、腰から始めて四肢の先端に向けて順に取り掛かると良いでしょう。腰に少し回転を加え([移動 Y])、膝の飛び出しを修正、動きがスムーズになるように、カーブを確認してください。

キャラクターの腰で作業するとき、[移動 Z]で加速効果を作成、[移動 Y]でアップダウンを滑らかにします。[移動 Y]の動きのパターンを腰から胸上部にコピーして、1〜2フレームほどオフセットすれば、人体で自然に起こるようなスムーズな動きの連動を作成できます(図06)。

図06

図06

腰と腕にスローイン/スローアウトを追加して、メリハリのついたカーブを作成できます。ステップ(足の運び)で必要な作業は、フットロールとトゥーロール(足とつま先の回転)の調整です。動きの繊細さは、各タイムフレームに加えるキーの数にかかってきます。

足が宙にあるときの勢いにも注意しつつ、フットロールをセットする前に足のウェイトを捉えて、前に進めましょう。動きのカーブはクリーンにしてください。私の場合は、最も高いキーを操作して、動きを滑らかにするため、足に[モーション軌跡]を作成することが多いです。

トゥーロールも同じように動作します。ただし、歩行の最初と最後の動きにフォーカスしてください。キーの量は、靴や足の肉づきによって変化します(図07)。

図07

図07

図08は、パス作成後の接地ポーズを示しています。加えたい効果によって、この動きに2〜3フレーム取りましょう。1フレームだけにするのは、自然な動きとしては速すぎるので、お勧めできません。時間をかけて、自然な形でゆっくり、または、速く歩かせると、動きがさらにリアルになります。

図08

図08

最後に、頭部のアクセント、目の動き、指の重なりなどのディテールを作成します。これにより、キャラクターの動きに個性が加わり、演出したい印象に合ったものとなるでしょう(ムービー3〜5)。

ムービー3

ムービー3

ムービー4

ムービー4

ムービー5

ムービー5

編集部からのヒント

アニメーション用語が難しい、あるいは、より詳しいキャラクターアニメーションを学習したいなら、書籍『Maya キャラクターアニメーション』『アニメーションスタイル+』をお勧めします。 また、フォトリアルなキャラクターを制作したいなら『Maya キャラクタークリエーション』をお勧めします


オリジナルURL(英語):
http://www.3dtotal.com/tutorial/2023

翻訳:STUDIO LIZZ(Nao)
編集:3DTotal.jp

※このチュートリアルは、eBook『How to animate characters』(※英語ダウンロードPDF)から抜粋、翻訳したものです。

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